矢野阪神“明日なき継投”劣勢7回からアルカンタラ、湯浅、岩崎の勝ちパターン投入も無援護に泣く

[ 2022年5月12日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2-3広島 ( 2022年5月11日    甲子園 )

<神・広>9回に登板した岩崎は無失点に抑える (撮影・奥 調)
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 矢野監督が次々と勝負手を打った。1失点の秋山を4回で降ろした。1点優勢、あと1回を抑えれば勝ち投手の権利を得られる状況でも、早めに見切って継投策に出た。

 加治屋が5回を3人で斬り、作戦は奏功するかと思われた。誤算は6回に投入した渡辺だ。先頭のマクブルームに中前打を浴び、続く坂倉は二ゴロに打ち取ったが、糸原が一瞬握り損なったことで、併殺を奪えなかった。

 直後の小園に2ストライクからの失投のスライダーを右中間へ同点三塁打を浴びた。阪神加入1年目の連続無失点が、16年の高橋聡文と並ぶ11試合で止まると続く末包には勝ち越し犠飛。指揮官は勝負の分かれ目となった小園への1球を「もったいないというか悔やまれる」と振り返った。
 劣勢に立っても勝ちパターンの継投をした。7回から1イニングずつアルカンタラ、湯浅、岩崎を投入。セーブもホールドも付かない、いわゆる“明日なき継投”だ。きょう12日の雨予報も踏まえて、貪欲に勝ちを求めた。この2日間でベンチ入りしたブルペンの投手を全て投入したものの、やはり、貧打がネックになった。

 7回は1死満塁でマルテと佐藤輝が連続三振。8回は1死二、三塁で代打のロハス・ジュニアが空振り三振、途中出場をしていた梅野が遊ゴロに倒れた。

 矢野監督は犠飛でも得点が入る状況でバットが空を切った両助っ人の打席を「三振じゃ、やっぱりコトが起こらんから」と嘆いた。ビッグチャンスだったこの2イニングは代打、代走を次々と送り込んだものの、得点に結び付かなかった。投手陣が抑えながら打線が援護できない。負のループから、虎が抜け出せない。 (倉世古 洋平)

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2022年5月12日のニュース