オリックスが首位攻防3連戦第1Rで価値あるドロー 宗が8回に涙の同点弾!13日にも待望のM7点灯や

[ 2021年10月13日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス2ー2ロッテ ( 2021年10月12日    京セラD )

<オ・ロ(23)>8回、宗は同点の2点本塁打を放ち雄叫びを上げる(撮影・後藤 大輝)
Photo By スポニチ

 オリックスは12日、ロッテを本拠地に迎えた首位攻防の第1戦を今季17度目の引き分けに持ち込み、7年ぶりの優勝マジック点灯に王手をかけた。2点を追う8回2死一塁から宗佑磨外野手(25)が同点の右越え8号。起死回生の一撃に感極まって涙した。7年ぶりのクライマックス・シリーズ進出も決まり、きょう13日に勝てば待望のM7。悲願の25年ぶりリーグ優勝がいよいよ見えてきた。

 宗は大きな瞳からこぼれる涙を必死にタオルでぬぐった。悔しさ、ふがいなさ、歯がゆさ…。いろんな感情が頬を伝った。

 「1、2打席目のチャンスで凡退していて悔しかった。2点負けているので、思い切って行くしかないと腹をくくりました」

 0―2の8回2死一塁、小島の初球を完璧に捉えた。打球は右翼中段席まで伸び、がっくりとうずくまる左腕とは対照的に両拳を握って叫び、ダイヤモンドを一周。興奮から一転、ベンチに戻って一息つくと、涙が止まらなかった。

 初回無死一塁で二ゴロ併殺に倒れ、3回1死一、二塁でも遊ゴロ併殺。直後、レアードに先制ソロが飛び出した。「完全に流れを渡してしまい、俺のせい」。2打席連続で好機をつぶし、責任を痛感した。「めっちゃ引きずって、全然切り替えられなかった」。落ち込む一方だったベンチ内で聞こえた「まだまだ2点差。一発同点あるぞ。諦めずに」という首脳陣の声で正気に戻った。

 「勢いが大事」と来た球をフルスイングした結果が起死回生の同点2ラン。「負けなくてホッとした」と胸をなで下ろした。大一番で勝ちに等しい引き分けへ持ち込み、中嶋監督も「今日は完全にやられていましたので、追いついたのは非常に大きい」とうなずいた。

 優勝の行方を占う天王山初戦。試合前には右尺骨骨折で離脱中の吉田正からメンバー全員へ牛カツサンドの差し入れが届いた。今回の3連戦に「牛勝つ3度」の語呂合わせ。一つずつに「優勝に向かってカツ!!(笑)」の手書きメッセージも添えられていた。紅林も死球の影響で欠場した窮地を耐え、宗は「チームなので全員で補いながら戦っていく」と力を込める。残り9試合。25年ぶりの悲願へラストスパートだ。 

 ○…オリックスはロッテに引き分けたため、今日にも優勝へのマジックナンバーが点灯する。条件はロッテに勝った場合のみで、M7が出る。オリックスにマジックが点灯すれば14年以来7年ぶり。9月25日に2位でM7を初点灯させている。一方、ロッテのマジック最短点灯日はあす14日。今日と明日オリックスに2連勝ならM9、1勝1分けならM10がいずれも2位で点灯する。

 ○…オリックスがシーズン3位以上を確定させ、リーグ一番乗りでCS進出決定。08年、14年に続く7年ぶり3度目。08年は2位進出で3位日本ハムに0勝2敗して第1ステージ敗退。14年も2位進出で、再び3位日本ハムと対戦。1勝2敗でファーストステージ敗退している。

続きを表示

2021年10月13日のニュース