阪神、逆転優勝へ思いは一つ “虎の奥義”岩崎&スアレス今季初の回またぎリレーで矢野監督通算200勝

[ 2021年10月10日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神2-1ヤクルト ( 2021年10月9日    神宮 )

<ヤ・神>9回2死満塁、村上(右)を投ゴロに仕留め、ガッツポーズのスアレス(撮影・北條 貴史)
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 阪神は9日、首位・ヤクルト戦に3時間39分の熱戦の末に2―1で勝ち、ゲーム差を2に縮めた。矢野燿大監督(52)は1点リードした7回から岩崎優投手(30)、ロベルト・スアレス投手(30)の両腕に今季初めて回またぎさせる「スクランブル継投」を発動。逆転優勝への執念を見せて監督通算200勝を飾り、3年連続となるヤクルト戦のシーズン勝ち越しを決めた。

 極限の場面で究極のラストアウトをもぎ取った。1点リードの9回2死満塁でスアレスが村上と対峙(たいじ)。互いに一歩も引けない守護神と4番のマッチアップは、内角高め159キロ速球で投ゴロ。1球で決着をみせ、3時間39分の大熱戦に終止符を打った。

 「任せるしかない。それが信頼関係。(岩崎とスアレスは)今までやってくれているんで、すべてを受け入れる気持ちで送り出している」

 矢野監督の全幅の信頼が、ラスト9個のアウトをたぐり寄せた。前夜の3連戦初戦に敗れチームは自力優勝の可能性が消滅し、ヤクルトに優勝マジック11の点灯を許した。勝利あるのみの状況で指揮官は頼れる2人にすべてを委ねた。力投した先発の秋山、アルカンタラとつなぎ6回まで1失点。7回に島田の幸運な右翼線二塁打で1点を勝ち越すと、迷わず勝負手を打った。

 「スクランブルで、あの3回を2人でどういくかを考えていた」

 中軸とぶつかる7回に岩崎を投入。7日のDeNA戦では3試合連続登板中とあって温存されチームは逆転負けしていた。2死から村上を空振り三振に斬るなど青木、山田の3人を13球で片付けた左腕に、今季初めて回をまたがせ8回も続投。先頭のオスナを二ゴロに仕留めると、今度は、守護神に直接バトンを託した。8回途中でのスイッチを矢野監督は「(岩崎の)球数的にどうかということもあるし、難しかったけど、1人取れたところでスイッチしよう」と説明。岩崎同様、今季初めての複数回となった守護神も準備万全とばかりに後続を必死に断った。

 9回は2安打と味方の失策で1死満塁の窮地。引き分けでも、阪神にとっては負けと同じ。追い詰められた中で、最後の砦(とりで)が見せた意地。山田、村上を力でねじ伏せ「いい状態でつないでくれたんで、自信を持って投げるだけだった。明日もどこでもいける準備をしたい」と力強くうなずいた。

 スアレスとともに昨年9月13日以来の回またぎとなった岩崎も「ゼロでつなげました。絶対に勝たないといけない、そういう気持ち。目の前の試合を取れるように、貢献できるように」と呼応。一丸で手にした1勝からは、まだリングを降りていない猛虎の咆哮(ほうこう)が聞こえた。(遠藤 礼)

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