ソフトB・松田 通算300号で4連勝に花添えた 逆転Vへ「順位が決まるまで諦めることはできない」

[ 2021年9月30日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク9-0西武 ( 2021年9月29日    ペイペイD )

<ソ・西(22)>通算300号の記念ボードを手に熱男ポーズする松田(撮影・岡田 丈靖)
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 熱男!300号!!ソフトバンクの松田宣浩内野手(38)は29日、西武戦の3回に左腕・浜屋から通算300本塁打となる13号2ランを放った。プロ野球44人目。入団から16年目での節目の一本となった。チームは松田のメモリアル弾など8安打9得点で大勝。後半戦初の4連勝で3カード連続の勝ち越しを決めた。 

 松田は「熱男!」と叫ぶ恒例のパフォーマンスを披露した後、指を3本立て、2回輪をつくって「300」を誇示した。プロ野球44人目の通算300本塁打。本拠地のファンの前で節目のアーチを放った。

 「いいポイントで打てた。一日も早く打ちたかったので良かった。僕らしいテラスまで運んだホームランとなりました」

 今季初めて5番で起用され、3―0の3回2死二塁で迎えた第2打席。先発・浜屋の142キロ直球を振り抜いた。打球は高く舞い上がり、左翼テラスに届く13号2ラン。球団では5人目の快挙に「誰でも打てる本数じゃないと思う」と誇らしげだった。

 2015年にテラス席が設置され、本塁打が出やすくなり、意識が変わった。ティー打撃ではボールの下半分を打ち、真上に打ち上げる。「とにかく外野フライを打つ。いかにテラスに運ぶかの練習してきた」。打球に角度をつける練習で本数を伸ばしてきた。

 思い出に残る一本がある。06年4月22日のオリックス戦、ルーキーイヤーの87打席目で放ったプロ1号だ。当時の監督は王貞治球団会長。1軍レベルに対応できず、苦しんでいた松田を根気強く起用した。「1本目を待って使ってくれた。打てなくて悩んでからの300本は本当にうれしい」。16年目、野手最年長の38歳は懐かしそうに回想した。

 打線はメモリアルアーチを祝うかのように9得点。約4カ月ぶりの4連勝となり、工藤監督は「記念すべき300号で5点差に開いた。しっかり結果を残してくれてチームにとっても大きかった」と目を細めた。

 「まだまだ通過点と思って一本一本増やしていきたい。順位が決まるまで諦めることはできない」と松田。残り20試合で首位・ロッテとは5ゲーム差。大逆転Vへ、熱男のバットが勢いをつけた。(福井 亮太)

 ○…松田(ソ)が西武戦の3回に浜屋から今季13号を放ち、通算300本塁打を達成。プロ野球44人目。初本塁打は06年4月22日のオリックス戦で松村から。球団では野村克也(645本)、門田博光(503本)、松中信彦(352本)、小久保裕紀(319本)に次いで5人目。38歳4カ月での到達は山崎武司(楽)の39歳4カ月に次ぐ史上5番目の年長記録。1855試合は新井貴浩(広)の2179試合、松原誠(大洋)の1862試合に次ぐ史上3番目のスロー到達となった。

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