藤川球児氏 清原氏に直球でやり返したかった本音 「やったろかい、と」 火の玉生んだあの騒動を回顧

[ 2021年6月1日 12:32 ]

藤川球児氏
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 現役時代「火の玉」と呼ばれた直球を武器に、日米通算245セーブを挙げた元阪神の藤川球児氏(40)が、5月31日深夜放送の関西テレビ「こやぶるSPORTS超」(月曜深夜0・25)に出演。当時、物議を醸した清原和博氏(53)との、あの「東京ドーム事件」を語った。

 それは、2005年4月21日の巨人―阪神戦でのこと。8点リードの7回、2死満塁で打席に立った清原氏に対して、藤川氏はフォークで空振り三振を奪ったが、試合後に清原氏から物議を醸す侮辱発言があり、一躍、注目を集めた。だが、同じ年の6月25日に再対戦し、今度は直球で空振り三振。その後、清原氏が「火の玉」と名付けたことで、代名詞の「火の玉ストレート」と称されるほどになった。

 この一件に関してMCの小籔千豊(47)から「正直、むかつくことはなかったのですか?」と聞かれた藤川氏は「なかった」と即答。ただ「家族もいて、子供もいるので、やっぱり家族に申し訳ないなという。次の日に新聞が出て、奥さんになんて言おうかな、と。子供の幼稚園もありますし、言われたらどうしよう」と思ったという。

 さらに清原氏の発言に関しても、理解できた部分はあった。「清原さんの言っていることは、500号も掛かっていたし、清原和博という人が生きてきた中で、その人生で見れば、そう言いたいこともあると思います。勝負師として、投手と打者の勝負なので。ただ、僕の場合はう~ん、みたいな」と葛藤が渦巻いたのも事実。サインを出したのは、現在阪神監督を務める矢野捕手という事情もあり、清原氏も怒りの矛先をどこに向けるべきかは難しかったようで、その後「藤川、ごめんやったな」と、直接謝罪もあったという。

 「ずっと仲良かった」という藤川氏は「全然、大丈夫です、と言いながら、本当は家族のことがあるので」と複雑な思いを抱えていたというが、再戦となれば話は別。当時の阪神・岡田監督や矢野捕手から「次もいこう。気にしないでええ」と次回も臆せずフォークを選択するように助言を受けたが、藤川氏は「僕的には、やっぱりあのコメントが効いているんでしょうね。そのままじゃ、終われない。自信ない訳じゃないから。やったろかい、と」と、直球を選択。この意地が、火の玉を生む結末となった。

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2021年6月1日のニュース