阪神ドラ3佐藤蓮、主力投手陣を見て学んだけん制術 1軍目指し研さん積む大型右腕

[ 2021年4月5日 09:00 ]

阪神の佐藤蓮
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 阪神ドラフト3位・佐藤蓮投手(22)は、1軍で活躍する同期入団の佐藤輝らの背中を追うべく、投球フォームにメスを入れた。

 今春キャンプでは1年目ながら宜野座組に抜てきされた。しかし、実戦初登板となった2月7日の紅白戦では2/3回1安打4四死球と大きく崩れ、3月からは2軍合流。ファームでは制球力向上のために、投球フォームの修正に励んだ。

 「動作解析の人にいろいろ見てもらって、立ったときの形をすごく意識している。(状態が)悪いときは球が横にぶれてしまうので。目線もしっかり縦に使いながらやることで球のブレも少なくなってきた」

 動作解析を通して助言を受けながら、上半身と下半身の投球動作のかみ合わせをチェック。目線の使い方も工夫することで、「縦の動き」を意識しながら改善を重ねてきた。

 公式戦デビューとなった、3月21日ウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦(タマスタ筑後)では6回に2番手で登板。1回1失点ながら最速150キロの直球とキレのあるカーブを披露し、1回を投げきった。

 さらに、同31日のオリックス戦(鳴尾浜)では大きな収穫もあった。4点劣勢の8回に4番手で登板。1死から4番・来田に四球を与えて走者を出すも、巧みなけん制ですぐさまアウトに。その日の夜に自身のインスタグラムのストーリーズを更新し、「人生初の牽制アウト」(原文)と投稿していた。

 「大学時代はそんなに得意ではなかった。聞いたわけではないんですけど、(キャンプで)西(勇)さんとかのけん制を見たりして、首の動かし方とかタイミングとか、そういうのを使って惑わせているなと思ったので、自分もそこを意識した」。宜野座キャンプ期間中に、西勇ら主力投手陣を見て学んだけん制術をさっそく実戦で活用した。

 「慣れの部分もあるんですけど、やっぱり自分の中で成長できているなという部分があるので投げていても楽しい。毎回打者に投げることが今はワクワクして練習もできている」。前回3日の広島戦では1回1安打無失点、2奪三振。試合数を通して経験を重ねていく中で、野球の楽しさも改めて実感している。1メートル88、101キロの大型右腕が、1軍のマウンドで躍動する日が楽しみだ。(記者コラム・須田 麻祐子)

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2021年4月5日のニュース