耐えた、粘った 阪神・藤浪が5回2失点で開幕投手の「大役」果たす「何とか粘りというのはできた」

[ 2021年3月27日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神4ー3ヤクルト ( 2021年3月26日    神宮球場 )

<ヤ・神>ヤクルト打線相手に力投する藤浪(撮影・大森 寛明)
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 粘って、しのいで、耐えた。阪神・藤浪は5回5安打2失点で降板。球団生え抜きでは能見以来10年ぶりとなる開幕投手の白星こそ逃したが、勝利に貢献する力投で役割は果たした。

 「意外とすんなり入れた。何とか粘りというのはできたと思う」

 試練の連続にも気持ちは折れなかった。初回を除いてすべて走者を背負っての投球。1―1の3回には失策で招いた1死一、三塁のピンチで内川を遊ゴロ併殺。勝ち越した直後の4回も木浪の送球ミスをきっかけに再び1死一、三塁とされても後続を断った。自身も5四球と荒れてリズムをつかめない中でも、初陣を託された責任感を胸に奮闘。昨年、時折見せたナインのミスをカバーできずに崩れる姿は見られず、矢野監督からは「どんな形であれつないでいくっていう気持ちで投げてくれた。粘りっていうのはしっかり見せてくれた」と評価された。

 「5回に乱れなければ6回、7回と長いイニング投げられたので。ああいうところを抑えて長いイニングというのが、カード頭に求められるところ。反省すべき点もある」

 もちろん、納得もしていない。1点リードの5回は2四球でピンチを広げ暴投で同点。6回に大山の適時打で一時は勝利投手の権利も手にしたが、7回に再び追いつかれ消失。5回でマウンドを降りたことを悔いた。

 「それが一番。チームが開幕戦勝つのは気分良いですし、チームも良いスタート切れたので喜ばしいこと。自分たちの世代、若い世代で引っ張っていければと」。この夜の103球を意義あるものにするために…藤浪の逆襲ロードが始まった。  (遠藤 礼)

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