昨季最下位レッドソックス 浮上の鍵は沢村ら救援陣

[ 2021年2月17日 12:58 ]

沢村拓一投手
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 レッドソックスは16日(日本時間17日)、ロッテから海外フリーエージェント(FA)権を行使した沢村拓一投手(32)と2年契約を結んだと発表した。3年目は双方に選択権が付く。米メディアによると、2年の総額は300万ドル(約3億2000万円)。

 昨季最下位に沈んだレッドソックスの防御率は30球団中28番目の5・58。投手の補強は目下の課題だった。

 先発ではエースの左腕セールが昨年3月に左肘内側側副じん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を行い、復帰は今夏以降。19年に19勝を挙げた左腕ロドリゲスも新型コロナウイルスによる心筋炎のため昨季は登板がなく、今季も開幕からローテーション入りできるか不透明だ。パドレスからFAの右腕リチャーズを獲得したがここ数年は故障がち。開幕から計算が立つ先発は右腕イオバルディだけしかいない。

 そんな状況下、上位進出の鍵を握るのは救援投手の働きだ。ライバル球団ヤンキースとのトレードで通算463試合登板の35歳右腕オッタビノが加わったことで、元広島のブレイシア、バルデスの両中継ぎ右腕の負担も軽減。沢村のスプリットは初見では脅威となり、昨季エンゼルスでプレーした先発&救援の両方ができる万能型右腕アンドリースの加入も大きい。昨季は30歳右腕バーンズが守護神を務めたが、沢村に任せても面白い。

 ア・リーグ東地区は名門ヤンキースはもちろん、昨季地区優勝のレイズ、大型補強敢行中のブルージェイズ、オリオールズと手ごわい相手ばかり。レッドソックス打線は26歳外野手ベニンテンディを放出したが、ディバース、ボガーツ、J・D・マルティネスら18年世界一メンバーが健在なだけに、やはり投手陣の奮起が求められるだろう。

 ▽ボストン・レッドソックス ア・リーグ創設の1901年にアメリカンズとして誕生し、08年から現名称。過去にはベーブ・ルース、テッド・ウィリアムズらが在籍し、日本選手は大家友和、野茂英雄、松坂大輔、岡島秀樹、斎藤隆、田沢純一、上原浩治の7人がプレーした。12年に開場した本拠地フェンウェイ・パークは大リーグ最古で、ワールドシリーズ制覇は9回。昨季は24勝36敗でア・リーグ東地区最下位だった。

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