日本ハム・上沢、開幕投手へ順調3回0封 4奪三振オール直球「いい球いっているのかな」

[ 2021年2月17日 05:30 ]

練習試合   日本ハム1-1中日 ( 2021年2月16日    北谷 )

<中・日>3回無失点の好投を見せた上沢(撮影・高橋茂夫)
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 最速は146キロ。それでも日本ハムの開幕投手・上沢は、球速には表れない「強い直球」で中日の打者を押し込みまくった。3回2死三塁では3番・井領を頭ほどの高さの直球で空振り三振に仕留めた。「あれくらいの高めでも手が出るのはいい球がいっているのかな」とうなずいた。

 栗山監督は「球速ではなく、ホームベース上で真っすぐの強さがどれくらいあるのかが全て」と評したように、初速ではなく打者の手元で強い直球が投げられたからこそ、4三振全てが直球という結果になって表れた。「(直球は)ほとんど前に飛んでいなくて、ファウルや空振りが多かった。打者もある程度、真っすぐで来るだろうというところでしっかり真っすぐで取れた」と上沢。より良いフォームを求める中で、リリースポイントが打者に近づいており、打者にとって手ごわい直球となりつつある。

 前日15日に栗山監督が開幕投手を公表。「あえて投げる前に伝えた。責任を持ってほしいというメッセージ」という指揮官の期待に応える3回2安打無失点の好投。栗山監督も「ひと安心。力み加減だったけど、体の状態は大丈夫」と称えた。

 思わぬ収穫もあった。試合前に昨季沢村賞を獲得した中日のエース左腕・大野雄とトレーナーを通じて会話する機会に恵まれ、コンディショニングを維持するためのトレーニング法を質問。上沢はシーズン中、ウエートトレーニングをしていたが、昨季6完封を含む10完投した左腕はしないで調整していることを聞き「何が正解か分からないけど、いろんな意見を聞いたらもしかしたらそっちの方が合うかもしれない」と今後の引き出しの一つとなったようだ。

 次回は中6日で23日の楽天との練習試合(名護)に先発予定。3月26日の開幕戦の相手だ。互いにどのような駆け引きが生まれるかにも注目が集まる。(東尾 洋樹)

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