楽天ドラ1早川 新型コロナ対策万全、厳戒態勢で入寮も「寒さは想像以上」

[ 2021年1月7日 05:30 ]

雪の上を歩いて入寮する早川ら楽天新入団選手(撮影・白鳥 佳樹)
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 7日にも1都3県に緊急事態宣言が発出される中、プロ野球は6日、8球団の新人選手が全国各地の球団寮に入った。楽天のドラフト1位・早川隆久投手(22=早大)は仙台市内の「犬鷲寮」に入寮。球団では徹底した新型コロナウイルス感染予防策を講じ、最速155キロを誇る即戦力左腕も万全の対策で仙台入りし、プロでの新生活をスタートさせた。

 東北地方らしい、いてつくような寒さに出迎えられた。仙台市内の犬鷲寮周辺は銀世界。午前10時の気温はマイナス0・7度で、早川は「雪を見て、仙台に来たと感じた。寒さは想像以上でした」と苦笑いだった。

 7日には1都3県に緊急事態宣言が発出される見込みで、厳戒態勢の中で新生活が始まった。新人選手は直前のPCR検査で陰性を確認した上で入寮。楽天は昨春に12球団で唯一、球団施設を閉鎖してチーム活動を完全に休止するなど徹底した感染予防策を講じてきた球団だ。寮生活も例外ではなく、いくつもの厳しいルールが存在する。

 球団によると、選手同士の部屋の行き来は禁止されている。食事と入浴を除いて常にマスクを着用し、食堂も席を間引きした上でテーブルにはアクリル板を設置。休日も不要不急の外出を控え、寮生活に必要な買い物だけに限られるという。

 同期の絆はいつの時代も特別だ。厳しいトレーニングを終えると、悩みを打ち明け、夢を語り合う――。長引く「コロナ禍」は、若者のかけがえのない時間も奪おうとしている。先が見通せない状況は続くが、ルーキーたちの意識は高い。

 早川は千葉県内の実家で年末年始を過ごした。地元の友人らと会いたい気持ちを抑え、家族と静かに新年を迎えた。「コロナが怖かった。かかってしまったら入寮も難しくなる。先を見据えて行動した」。母校・木更津総合で練習は続けたが、家を出る際はうがい用のペットボトルの水と携帯用の手指消毒液を常に持ち歩いた。

 10日から新人合同自主トレがスタートする。新人王を目標に掲げる早川は「プロに入ったら横一線。自分のできることを全うしたい」と表情を引き締めた。時間を有効活用し、たまったエネルギーはグラウンドで爆発させる。(重光 晋太郎)

 ≪各球団が感染対策≫この日、新人選手が入寮した他球団でも楽天と同じようにコロナ感染予防策を講じている。オリックスも日用品など必要最低限の買い物を除き、外出禁止。寮内ではマスクを着用し、寮生同士の部屋の行き来を禁じている。日本ハムでは寮生以外の外来選手の立ち入りを禁止。例年は寮内の会議室でスタッフ会議などを行ってきたが、今年は首脳陣の立ち入りも制限し、吉村浩GMは「寮生以外はほぼ立ち入り禁止に近い」と話している。

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