ソフトバンク・松田 激アツ三塁定位置争いへ「自分の城は自分で守る」

[ 2021年1月6日 05:30 ]

大嶽神社の階段上りを終え元気良く「熱男ポーズ」する松田(左)と牧原(撮影・岡田 丈靖)
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 我が城、三塁は誰にも渡さない――。ソフトバンクの松田宣浩内野手(37)が5日、16年目のシーズンをスタートさせた。新人時代から1年の始動場所としている福岡市東区の大嶽神社で走り込んだ。チームでは強打でブレークした栗原陵矢捕手(24)を三塁手にコンバートするプランも出ているが、ホットコーナーを守ってきた熱男は、真っ向勝負で受けて立つ構えだ。

 神社本殿へつながる109の石段を4本、側道の約200メートルの急坂を2本。松田はダッシュで駆け上がった。その後の取材対応を“立ちくらみ”で2度中断。「そんなに甘くない」と、計7度繰り返し、訴えかけた。

 「これまで僕が何十年も守ってきた。“甘いもんじゃないよ、ポジション取りっていうのは”というのを見せたい。一回も守ったことがない、練習だけの選手は“甘いもんじゃない”と思っておいた方がいい。僕もいますし、ファームでサードをやっている人もいる。自分の城やと思うし自分の城は自分で守る。僕の意地」

 チームは松田に、捕手登録の栗原らをぶつけて三塁手の座を競わせる案を公表。ウエスタン・リーグで打撃2冠のリチャードに牧原、グラシアル、三森、周東らも候補になる。

 当然、新年の始動から“熱男”は黙っていなかった。明け渡すつもりはない。ただ、昨季は極度の不調で連続試合出場が815試合で途切れた。目標に掲げていた3年連続30本塁打と、ゴールデングラブの連続受賞を逃したのも事実。「(キャンプインの)2月1日から勝負。2021年は勝負の年」と位置付け、バトルを欲している。

 「数字は誰が見ても落ちたけど、まだまだ正直(体は)衰えたと思っていません。開幕から本塁打より、ヒットをたくさん打ちたい。打てば、たくさん出られる」。中距離打者としての安定感を狙いオフで2、3キロ増量。「一年間を戦う(体力の)貯蓄に加え、いい打者は体重もあるので、それもいいかな」。今年38歳を迎える16年目のベテラン。勝負を受けて立ち、牙城は必ず守る。(井上 満夫) 

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2021年1月6日のニュース