偏差値74の県千葉、頭脳プレー成功も惜敗 黒川監督「ああいう発想が出来るのはすごい」

[ 2020年8月2日 18:10 ]

千葉大会1回戦   県千葉3―4若松 ( 2020年8月2日    青葉の森 )

<県千葉・若松>8回1死三塁、適時打を放つ県千葉・北村(撮影・河野 光希)
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 県千葉は若松に1点差で惜敗も「頭脳プレー」を見せた。

 右犠飛で4点目を奪われた8回1死二、三塁。2番手右腕・石津陽(3年)が本塁カバーに入った三塁手・田中玖龍(3年)にソッとボールを手渡した。すまし顔で定位置に戻った田中はボールで膨らんだグラブを塁審へアピールしながら、三塁走者にタッチし“隠し球”が成立した。

 「普段、隠し球の練習はしてません。あそこは(田中)玖龍君が近くにいたんで“お願いします”ととっさに」と石津。田中も「石津が小声で“やるぞ”と言うので」とあうんの呼吸と説明した。

 黒川健太監督(29)は「正々堂々かは別にして、あの場面でああいう発想が出来るのはすごい。恐ろしいことを考える」と話した。

 県内有数の進学校に在籍するナインは今後、受験勉強に本腰を入れる。「勝てば(2回戦はZOZO)マリンで戦えたので残念です。でも悔いはありません」と金子祐大主将(3年)。非常事態宣言が発令された4月頃、エース浜谷翔真(3年)が「野球辞めたいヤツいる」とラインした時、3年生9人は全員「続ける」と即答した。校内は陸上部などと交互に使うとあり、朝や昼休みを利用し、効率的に練習を重ねた。約4カ月後の8月2日、完全燃焼した県千葉ナインの高校野球は一段落した。

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2020年8月2日のニュース