阪神 サンズ トドメの満塁本塁打「とても興奮しているよ」

[ 2020年7月29日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神20―5ヤクルト ( 2020年7月28日    神宮 )

<ヤ・神>2回2死満塁、満塁弾のボーア(右)はサンズらに迎えられる(撮影・大森 寛明)
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 阪神は28日のヤクルト戦でジャスティン・ボーア内野手(32)とジェリー・サンズ外野手(32)による満塁本塁打の競演などで2年ぶり20得点を挙げて大勝した。助っ人のアベック満弾はプロ野球史上2例目。日本一になった1985年のバックスクリーン3連発のように語り継がれる新伝説になるかもしれない。今季初の貯金2とし、2位・ヤクルトまで勝率差に肉薄した。

 相棒に続いたド派手な一発に興奮を隠せなかった。9―3の4回2死満塁。瀕死(ひんし)のツバメの息の根を止める記録的グランドスラムがサンズのバットから生まれた。

 「前の打者たちがいい仕事をしてくれてチャンスをつくってくれたから、いい球を待ってしっかり叩こうと思っていたよ」

 坂本の5球目の外角直球を、逆らわずに右翼ポール方向へはじき返した。左打者・ボーアの弾丸のような右越え満塁弾がパワーの一発なら、右打者・サンズは技の一発。同一球団の2人の外国人選手による満塁本塁打は78年4月20日の中日戦で広島のギャレット、ライトが記録して以来、プロ野球の歴史でも42年ぶり2度目の競演となった。

 「最高の仕事ができた。ボーアとそろって満塁ホームランを打つなんて信じられないし、とても興奮しているよ。このラインアップを見た時に彼の存在は大きいし、たまった走者を還してくれる打者。中心を担ってくれていると思うし、彼に続いて僕もいいスイングを続けていきたい」

 初回は四球を選び、2回には中前打、3回には右前適時打。4回の満塁弾まで毎回出塁の離れ業を演じた。6回2死一塁でも左前打し、代走・中谷を送られて余裕の交代。1試合4安打、5出塁、5打点は全て来日最高で、大爆発した猛虎打線の中でもピカイチの働きだった。

 今週中にも規定打席に到達する見込みの中、打率・316まで上昇。6本塁打にチーム最多の20打点を数え、開幕2軍スタートとは思えぬ数字を残している。「他の選手が塁に出てくれているのが大きい。相手投手にプレッシャーを与えてくれると失投の可能性も上がるから」と仲間に感謝。「得点圏で何とかしてくれるんじゃないかと期待も持てる打者」と矢野監督の信頼も高まるばかりだ。(山添 晴治)

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2020年7月29日のニュース