北照が初戦突破 公式戦初登板の4番手・沖元、左肘手術乗り越え好投 逆転サヨナラ呼び込む

[ 2020年7月20日 18:44 ]

南北海道大会小樽地区大会2回戦   北照6―5小樽水産 ( 2020年7月20日    小樽桜ケ丘 )

<小樽水産・北照>北照4番手で登板した沖元
Photo By スポニチ

 一昨年、昨年と夏の甲子園に出場した北照が延長11回タイブレークで小樽水産を振り切り、初戦を突破した。入学後に2度の左肘内側側副じん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を経た沖元凉(3年)が、4番手で9回途中から公式戦初登板。10回から無死一、二塁で始まるタイブレークを11回の1点だけに止め、逆転サヨナラ勝利を呼び込んだ。

 「こういう舞台で投げたいと思って頑張ってきた。手術のことをマウンドで思い返したし、ここで楽しめなきゃ頑張ってきた意味がないと思った」

 1年夏の練習試合で左肘に異常が出て、9月に手術。2年生になって5月に復帰したが、6月に痛みが再発して7月に2度目の手術を受けた。東京からの野球留学。大半がリハビリの日々だった。

 昨夏の甲子園にはギプスを着けて同行。応援席から先輩たちの姿を見て「かっこいい。治って、自分も投げてみたい」と思いを募らせた。それだけに、夏の甲子園中止には心が折れかけた。「何のために手術を受けたんだろうか…と。野球をやりたくなかった」。上林弘樹監督に「最後までやり切ろう」と激励されて、翻意した。

 北照は今夏、ベンチ入り18人を3年生に絞った。コロナ禍の荒波にもまれた代で、誰よりも高い波を越えてきた背番号10の左腕は「南北海道大会で優勝したら“3連覇だ”と言える。負けずに終わりたい」と宣言した。

続きを表示

この記事のフォト

2020年7月20日のニュース