元女子プロ野球選手 小西美加氏が京都文教大・女子硬式野球部の総監督に就任

[ 2020年6月13日 05:30 ]

ガッツポーズを決める小西美加氏(撮影・須田麻祐子)
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 女子野球のレジェンドが次なる活躍の舞台に選んだのは、京都府宇治市の閑静な住宅街にあった。元女子プロ野球選手で、現在は子どもたちに野球を広める活動などを行う小西美加氏(37)が、京都文教大に、来春4月から新設される女子硬式野球部の総監督に就任。12日に同大学で開かれた就任会見に出席し、意気込みを語った。

 「社会に出るにあたって、野球だけでは厳しい。短大で資格をとりながら野球をすることで、未来へのステップを作ってあげられる」

 大学の女子野球部は全国9校目、京滋では初となる。2009年に女子プロ野球リーグが誕生して以降、女子野球の競技人口は増加しているが、同時に、女子が高校卒業後も野球を続けられる環境の整備が急務となっている。自身も高校、短大とソフトボールを通し多くの学びがあったことを挙げ、学生の将来を見据えたサポートに全力を尽くすと表明。大学側も、幼稚園教諭二種免許などの資格取得に向け短大への入学を勧めているが、四年制の学生も入部できるという。

 指導者としてはほぼ初めての挑戦だが、理想のチームは頭に描いている。「自主性を重んじたい。私がではなく、学生がどうしたいか。走塁力の高い野球が大好き。先を読めるチームが理想」。通算82勝を挙げ、日本代表としても活躍した右腕は、さらに続けた。

 「私の球を打てた選手から試合で使う」と笑う一方で、「この人と野球がしたいと言ってもらえる人になりたい」と表情を引き締めた。

 「野球で恩返しを」―――レジェンドの挑戦は続く。
                      (田中 想乃)

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2020年6月13日のニュース