履正社 大阪Vで甲子園乗り込む!岡田監督「何試合分にもなる強い気持ちで」

[ 2020年6月11日 12:57 ]

履正社の岡田龍生監督  
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 日本高野連は10日、ウェブ会議による理事会を開き「2020年 甲子園高校野球交流試合(仮称)」の実施を決定した。新型コロナウイルス感染拡大のため中止とした今春の選抜高校野球大会に出場を決めていた32校を招待。同じく中止とした全国高校野球選手権大会の期間中に甲子園球場を使用し、それぞれが1試合の対抗試合を行う。

 
 小降りだった雨はやみ、雲の切れ間から強烈な太陽光が差し込んできた。夕方4時、履正社茨木グラウンドに併設された校舎で始まった会見。マイクに乗せた岡田龍生監督(59)の声は弾んだ。

 「いろいろな方々のご協力と後押しがあり、試合を、ましてや甲子園でさせていただけるということにつきましては、感謝のひと言しかありません。全力で、昨年の星稜高校とさせたいただいた決勝戦のようなつもりで、思う存分、思いきってプレーできる準備をさせてやりたい」

 分散登下校で生徒は既に帰宅していたが、きょう11日にあらためて吉報を伝えるつもりだ。いち教員として苦しい日々が続いた。選抜大会に続き、夏の甲子園大会中止が決まったのは5月20日。同23日に一度生徒を集め、気持ちと心の整理をさせた。野球ノートに記される言葉は悲しみや苦しみばかり。落胆する子どもたちと向き合う時間は指導者にとってもつらかっただけに「感謝感激。子どもたちは大喜びするんじゃないかな」と笑った。

 奥川(ヤクルト)擁する星稜を破り、初の甲子園大会制覇を成し遂げた昨夏の王者として大きな目標が定まった。それは戦国大阪を制し、甲子園に帰ってくることだ。大阪府高野連は今夏の大阪大会に代わる独自大会の開催を決めている。指揮官は「大阪の代替大会で優勝を目指し、その次は甲子園でという形。“優勝して甲子園で試合を”という話を子どもたちにしたい」と言葉に力を込めた。

 通常の登校や授業形態に戻る15日から練習再開を模索する。6月20日以降、4つの高校と対外試合も予定している。「(甲子園は)1試合ですが、何試合分にもなる強い気持ちでやりたい。甲子園で思う存分やってもらって、次のステップにいくための大きな自信になるような試合にしてほしい」。昨夏王者にふさわしく、無敗で聖地に戻ってくるつもりだ。 

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2020年6月11日のニュース