黒田氏&新井氏 広島県にマスク7万枚寄贈し医療支援「今度は僕たちが声援を送る番です」

[ 2020年5月2日 05:30 ]

黒田博樹氏(左)と新井貴浩氏
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 元広島の黒田博樹氏(45)と新井貴浩氏(43=スポニチ本紙評論家)が1日、新型コロナウイルスと奮闘する医療機関などを支援するため、計7万枚のマスクを広島県に寄贈した。黒田氏が5万枚、新井氏が2万枚で、同日午後に関係者が届けた。県では感染症指定医療機関や帰国者・接触者外来設置医療機関などの施設に配布する予定だ。

 黒田氏は所属する吉本興業を通じて談話を寄せ、「現在目に見えない敵と最前線で戦っていただいている医療従事者、関係者の皆様、また、マスク不足で困っておられる皆様に今度は僕たちが声援を送る番です」と思いを明かした。

 吉本興業によれば、引退グッズを取り扱うなど現役当時から親交のある広島のグッズ会社が新たにマスク輸入の業務を始めたことを聞き及び、協力を得て購入による寄贈を決めたという。1日午後に関係者が広島県庁を訪れ、段ボール35箱分の不織布マスクを届けた。

 ヤンキース時代の14年に広島市で土砂災害があった際には義援金を送り、帰国後は被災地に足を運んで勇気づけた。18年の西日本豪雨でも広島県に義援金1000万円を送付。代名詞の“男気”は健在だった。

 現役時代から固い絆で結ばれる新井氏も協力した。新型コロナウイルスが国内に広く影を落とす中、何かできることを…と考えていたところ、先輩の黒田氏とも話し合って今回のマスク寄贈を決めた。込めた思いも黒田氏と同じだ。

 「自らの命をかけて、ご家族との時間を犠牲にして最前線で戦ってくださっている医療従事者の皆様に心より感謝申し上げます」

 現役時は選手会の会長を務めた経験などからファンの存在を強く意識。評論家として活動する今も球場などでの変わらぬ声援に感謝し、今回は奮闘する医療従事者らを応援する側へ回った。故郷の広島に贈った2万枚に加え、在住する神戸市にも同じ2万枚のマスクを寄贈。午前中に郵送で届けた。神戸市では民間病院を含む市内医療機関や福祉施設、その他の学園などに配布する予定だ。

 2人は広島で若手時代を過ごし、同じ07年オフに移籍。黒田氏はメジャー、新井氏は阪神で7年間を過ごした後、同じ15年オフに広島へ復帰した。16年にはそろって名球会入りし、投打の柱として25年ぶりリーグ優勝を決めた9月10日の巨人戦での“涙の抱擁”は名場面としてファンに語り継がれている。先の見えないコロナ禍で、再び手を取り合って立ち上がった。

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