開幕見据え…中日・溝脇 “七転び八起き”の野球人生、何度でも立ち上がる

[ 2020年5月2日 09:00 ]

<中日練習>ランニングする溝脇
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 中日・溝脇隼人内野手(25)が、右脇腹痛からの順調な回復ぶりを明かした。2軍の自主練習日となった4月30日、ナゴヤ球場でスローイングやティー打撃を実施。

 「もう少ししたらマシンも打てると思うので、順調にきている。実戦にならないと分からないところはあるけど、70%ぐらいまで来てるのでは」

 プロ8年目の今季は春季キャンプから1軍スタートを勝ち取り、打撃面でアピールを続けるなど、レギュラー奪取に向けて張り切っていた。ところが、3月21日の広島との練習試合の際、打撃練習中に右脇腹を痛め戦線離脱。「右内腹斜筋筋膜損傷」と診断され、復帰まで1カ月と開幕1軍入りに暗雲が漂った。

 「本当にどこかいいお祓いスポットないですかね」

 負傷直後の3月下旬、ナゴヤ球場で荷物整理をしていた背番号48は本音をこぼした。

 初の開幕1軍をつかんだ17年は、4月4日の広島戦で野村からプロ初本塁打をマーク。だが、その後に右足首を痛め、6月に右足の手術を行い、シーズンを棒に振った。

 翌18年も1軍出場は叶わなかったが、昨季は5月19日の巨人戦で約2年ぶりにスタメン出場。プロ初の3安打猛打賞と完全復活を印象付けた。しかし、わずか1週間も経たないうちに今度は右手の有鈎骨を骨折。シーズン中の復帰はならなかった。今年も順調にアピールを続けてきた中で、右脇腹を負傷…。

 もちろん、「防げるけがは防いでいかないと」とトレーニングは以前より増やした。できる限りの故障対策は取ってきた。それでも起きたアクシデント。「本当に悔しかった。またけがをして離脱してしまった」。神様、仏様―。すがれるものがあれば、すがりたい。お祓いスポットを口にしたのは、度重なる故障に悩まされてきた25歳の心の声だった。

 新型コロナウイルスの影響で開幕が6月以降となったため、現在は焦らずリハビリを行っている。開幕まで早くても、あと1カ月はある。「始まるときに向けて、しっかりいい状態で迎えられるように」。七転び八起きのプロ野球人生。転んだ分、起き上がればいい。(記者コラム・徳原 麗奈)

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2020年5月2日のニュース