【タテジマへの道】木浪聖也編<上>天国から聞こえた祖母の声
スポニチ阪神担当は長年、その秋にドラフト指名されたルーキーたちの生い立ちを振り返る新人連載を執筆してきた。今、甲子園で躍動する若虎たちは、どのような道を歩んでタテジマに袖を通したのか。新型コロナウイルス感染拡大の影響で自宅で過ごす時間が増えたファンへ向けて、過去に掲載した数々の連載を「タテジマへの道」と題して復刻配信。本日は18年ドラフトで3位指名された木浪聖也編(上)を配信する。
聖也が野球と出合ったのは3歳の頃。草野球をしていた父・弘二さんとのキャッチボールがきっかけだった。父が仕事で野球ができない時は、自宅近くにあるブロック塀に向かっての壁当てが日課。グラブを前に出して捕球する基本を自然と身につけた。
「ずっと壁当てをしていた記憶があります。僕の練習相手は壁でした(笑い)」
壁当ての効果を実感したのは、父の草野球チームで守備練習をしていたときだった。誰も教えていないはずの難しいショートバウンドを難なく捕球。小学1年生とは思えない器用なところを見せつけ、周りの大人たちを驚かせた。
本格的な野球との出合いも、この頃だった。地元の「安田ヤンヤン少年野球チーム」に入団。3年までは二塁を守り、4年から6年までは投手を務めた。最高成績は青森市で優勝するなど、投手としての素質も十分。それでも内心は「内野がやりたい」という部分が勝り、6年の終わり頃からは遊撃をやり始めた。「守備が好きで内野にいきました」。幼い頃から壁当てで腕を磨いてきた影響からか、打撃よりも守備に引かれていた。
「何をやらせても器用だった」
父・弘二さんが当時を振り返ったように、打者の背中側から球を投げてのティー打撃や時々ワンバウンドさせてのティー打撃など、イレギュラーなメニューにも難なく対応した。ただ、打撃に関しては聖也が「自宅前の鏡のような全身が映るところで打撃の形を見ていたぐらい」と話したように、当時は熱心でなかった。そのため、人並みの打撃力だったが、下地はしっかりと築き上げた。
才能は野球以外のスポーツでも発揮された。当時から足が速く、小学4年から部活動で陸上部に入部。100メートル走では4年生にして14秒台を計測するなど、青森市で2位になるほどの俊足の持ち主だった。もちろん運動会のリレーでも6年間、常にトップ。中学になると「成長期で足は遅くなった」と快足ぶりは影をひそめたが、随所に非凡なものを見せつけた。
ドラフト会議が開かれた10月25日は聖也が幼い頃からかわいがられ、3年前に死去した母方の祖母・美津子さんの命日だった。
「天国から見守ってくれたのかなと思う。“プロに行け”ということだったんだと思う」
両親が共働きだったこともあり、小学校から帰った後は同居する美津子さんと過ごす時間が多く、大の「おばあちゃん子」だった。内緒でうなぎを食べに連れられ、家の手伝いをするとご褒美としてバッティングセンターにも連れて行ってくれた。
祖母は日本舞踊の先生として教室も開いていて母と姉ととも学んだ。生徒はほとんどが女性。父と兄は加わらず、聖也だけは強制的に週1~2回の稽古に呼ばれた。「一緒に浴衣を着て小学校低学年ぐらいまではやっていました」。祭りや近所の文化会館では定期的に発表会があり、化粧された顔で踊った。青森の全国的に有名な地元が青森の夏祭り「ねぶた祭」にも踊り子として参加するのが木浪家の恒例行事だった。
(18年11月23、24日付掲載、あすに続く)
◆木浪 聖也(きなみ・せいや)1994年(平6)6月15日生まれ、青森県出身の24歳。小1で野球を始める。青森山田では1年時からベンチ入りも甲子園出場なし。亜大では1年春からリーグ戦出場。Hondaでは1年目から三塁手兼二塁手のレギュラーで2年目から本職の遊撃手。1メートル78、80キロ。右投げ左打ち。
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