MLB欧州初上陸も課題くっきり 日程、気候、急造マウンド、逆光…本来のパフォーマンス発揮できず

[ 2019年7月1日 08:00 ]

ア・リーグ   ヤンキース17―13レッドソックス ( 2019年6月29日    ロンドン )

<レッドソックス・ヤンキース>セレモニーで整列する両軍ナイン。ファウルゾーンが広いロンドンスタジアムの全景(AP)
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 【欧州初上陸 MLB in London(下)】記録的乱打戦で、ロンドンシリーズの課題も浮かんできた。日程なのか、急造されたマウンドや気候によるボールの質感の変化なのか。投手の投球自体、誰も本来のパフォーマンスを発揮しているようには映らなかった。

 球場の構造も問題がある。本来ロンドン五輪メインスタジアムであり、太陽の位置は考慮されていない。この時季のロンドンは日が長く午後9時すぎでも明るく、ホームベース側から西日が注ぎ、中堅の位置は完全な逆光だった。両中堅手に失策はなかったが、紙一重の危険な捕球シーンも多く、ヤ軍中堅ヒックスは「守りは大変だった。本当に見えにくい。(レ軍中堅の)ブラッドリーと試合前から“やばいな”と話していた」と明かした。

 ヤ軍のアーロン・ブーン監督、三塁手ラメーヒューは「人工芝は球足が速かった」と下地の違いも口にした。

 英国で愛されるクリケットやラグビーのようなスコア。豪快な打撃に歓喜するファンも大勢いた。来年6月13、14日にはカブス―カージナルス戦が予定されている。MLBは欧州路線拡大を目指しており、野球本来の醍醐味(だいごみ)を伝えるための検証が必要だろう。(大リーグ取材班)=終わり=

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