星稜・奥川「完全に復活できた」無四球完投!最速150キロ!最終回は3者連続の11K

[ 2019年6月4日 14:02 ]

春季北信越地区高校野球大会決勝   星稜3―1敦賀気比 ( 2019年6月4日    富山市民 )

力投する星稜先発・奥川
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 星稜(石川)が逆転で敦賀気比(福井)を破り、3季連続、春に限れば4年連続の北信越大会優勝を決めた。今秋ドラフト1位候補の奥川恭伸投手(3年)は7安打1失点で今春選抜大会後、初めての完投。8回にこの日最速の150キロを計測し、無四球で最終回の3者連続を含む11奪三振。「9回を投げ切れたことが一番の収穫。完全に復活できた」と笑顔を見せた。

 4回2死二塁、敦賀気比の4番で今秋ドラフト指名候補の木下元秀外野手(3年)に先制三塁打を許した。だが、痛恨の失点で闘志に火が付いた。「悔しかったので、絶対に返してやろう。倍にして返してやろうという気持ちだった」。0―1の6回2死二塁では全て直球で3球三振。リズムを作り出して、直後の逆転劇につなげると、3―1の8回2死一、二塁では150キロを連発し、最後はスライダーで空振り三振に仕留めた。試合後、好勝負を演じた二人は笑顔で固い握手を交わした。

 4月14日の練習試合登板後、右肩に軽度の張りを発症。大事を取って春季石川大会では登板しなかった。今春選抜大会後、初めての公式戦登板となった今大会1回戦・砺波工(富山)戦で6回2安打無失点と好投。2回戦、準決勝は登板せず、万全の状態でマウンドに上がった。「昨日も一昨日も、自分ではない投手がいい投球をした。自分もそれ以上を見せないといけないという気持ちだった」。序盤はスライダーの制球に苦しんだが、回を重ねるごとに調整。「今日はバランスに気を付けながら投げた。試合の中で修正をかけられたことは良かった」と振り返った。

 夏の石川県大会は間もなく始まる。北信越大会3季連続優勝を足場に、狙うはもちろん全国の頂点だ。「嬉しいのは今日だけにして、また切り替えてやりたい。もっともっとレベルアップして、夏の大会に入りたい」。奥川の視線はすでに暑い夏に向く。

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