日本ハム清宮、短長自在にマルチ 「柔」と「剛」2つのスイング使い分け

[ 2019年2月24日 06:16 ]

練習試合   日本ハム9―5広島 ( 2019年2月23日    コザしんきん )

初回、ジョンソンと大した時の清宮のグリップ(撮影・篠原岳夫)
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 【キャンプ追球 ここにFOCUS】「柔」と「剛」。日本ハム・清宮はひそかに2つのスイングを使い分け、結果を出している。この日の広島との練習試合も2安打2打点。アリゾナから沖縄移動後の対外試合は4試合で18打数7安打9打点、打率・389だ。

 「結果が一つ出てよかった。逆方向に打ったのはたまたまです」

 清宮が振り返ったのは7回1死一、三塁でローレンスから放った決勝の左犠飛。この試合で唯一、同一投手との2度目の対戦で目が慣れたため、「剛」のスイングを見せた。他の4打席は全てグリップエンドに右手の小指をかけずに、短く持っていたが、この打席は小指をかけて、遠心力を最大限に生かして強振。初球の135キロを難なく外野まで運んだ。

(昨季全打席“長”も/好不調の波に苦戦/) 高校通算最多とされる111本塁打の実績を引っさげてプロ入りした昨季は打率・200、7本塁打、18打点。全打席でグリップエンドに右手小指をかけていたため、低めの変化球に苦戦するなど確実性は低かった。好不調の波を減らさない限り、レギュラー定着はない。今年から状況、体調、投手によってバットを握る位置を変え確実性を求めている。

 全て相手と初対戦でバットを短く持った7回以外の4打席も内容は濃かった。「自分のタイミングでいけなかった」という2回のジョンソンとの対戦こそ見逃し三振も、4回はヘルウェグから四球、6回はローレンスから右越え二塁打、9回は一岡から左前適時打。日々のトレーニングの効果もあり、たとえ「柔」のスイングでも飛距離はチーム随一だ。

 6回には左翼守備で失策もあった。高卒2年目の19歳は全てを糧に前に進む。(山田 忠範)

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