ダル、バスケ渡辺雄太らの代理人事務所「ワッサーマン」が日本市場本格進出へ

[ 2019年2月15日 02:30 ]

キャンプインを翌日に控えキャッチボールなどで調整したダルビッシュ
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 カブスのダルビッシュ有投手、ドジャースの前田健太投手、NBAグリズリーズの渡辺雄太らを顧客に持つ代理人事務所「ワッサーマン」が、日本市場への本格進出を推し進める方針であることが分かった。

 同社は、MLBでは14年に北米プロスポーツ史上最高額の13年総額3億2500万ドル(約360億7500万円)で契約したジアンカルロ・スタントン外野手(ヤンキース)、NBAでは6年総額2億3300万ドル(約258億6300万円)の契約を結んでいるラッセル・ウエストブルック(サンダー)ら、スーパースターを多数抱える。プロスポーツ選手のエージェント業界では米国で屈指の存在だ。

 去年の中国・上海オフィス開設に続き、日本市場にも本格進出を決断したのは、同社の創設者で現在も最高経営責任者(CEO)を務めるケーシー・ワッサーマン氏(45)。同氏は28年のロサンゼルス五輪の招致活動に成功し、組織委員会のチェマンに就任した。今後は「二足のわらじ」を履く形で、9年後に世界最大のスポーツイベントの成功を目指すとともに、ワッサーマンも国境を超え、グローバル企業に発展させていく考え。長年培ってきたスポーツマーケティング、ブランディングのノウハウを他国の市場でも生かしていく。

 同氏の祖父ルー・ワッサーマン氏はロナルド・レーガン元大統領の俳優時代の最初の代理人だった。人気のある映画俳優を起用し、花形スターを軸に、作品制作、宣伝計画を展開する「スターシステム」を成功させたハリウッドでは立志伝中の人物。後年、スティーブン・スピルバーグ監督の才能を見出し、ユニバーサル・スタジオの社長にも就任した。

 ケーシー・ワッサーマン氏は02年に20代で代理人事務所を設立。06年、松井秀喜も所属していたSFXスポーツを統合した。現在、野球部門はダルビッシュのジョエル・ウルフ代理人、前田のアダム・カッツ代理人らが率いている。

 フォーブス誌が18年9月に発表した同年のランキングによると、ワッサーマンは世界で最も価値あるスポーツ代理人事務所の部門でCAAに次ぐ2位。総額37億ドル(約4107億円)の契約をまとめ、1億7500万ドル(約194億2500万円)のコミッション(手数料収入)を得たとしている。現在の顧客数は1700人。MLB、NBA以外にも、NFL、NHL、サッカー、ゴルフやその他の五輪種目、スケートボード、スノーボードなど、アクションスポーツのトップアスリートも所属している。

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