阪神、台湾の「大王」王柏融を調査 2年連続4割 来季中に海外FA

[ 2017年12月25日 05:55 ]

来オフ獲得へ阪神が調査を始めた台湾の王柏融
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 阪神が台湾・ラミゴに所属する王柏融外野手(ワンボーロン 24)を調査することが分かった。16年から2年連続で打率4割をマークした「大王」は来季中にも海外移籍が可能となるフリーエージェント(FA)権を取得。他球団との争奪戦が予想される中、担当者を現地に派遣してアジア最強打者のコスト面などを精査していく方針だ。

 アジアでさん然と輝きを放つ「大王」の動向を虎も注視していくことを決めた。球団関係者の1人は来オフに王柏融の獲得へ動く場合に備え、コスト面の調査を継続していく考えを明かした。

 「どれぐらいの金額が必要になるか読めないところもある。(来季の1年を通して)年俸などのコストを調べる必要はある」

 台湾では実働3シーズンで海外移籍の可能となるFA権を取得することができる。王柏融は15年9月にデビューを果たしており、故障などでの離脱が無ければ、来季中にもFA権を手にする。

 権利行使となれば、16年から2年連続で打率4割超えをマークした強打者を巡っては日本だけでなく米国も含めての大争奪戦となることも予想されている。現状では未定ながら、阪神も“大王獲り”参戦に備えて、準備だけは怠らないつもりでいる。

 今季もシーズン中に球団スカウトが台湾で出場試合を生視察しており、同関係者も「もちろん、現地にも視察に行く」と来季も現地に赴いて調査を継続していくことを明言。あらゆる可能性をにらみ、素早く獲得へ動ける態勢は整える。

 今季の台湾リーグで115試合に出場し、打率・407、31本塁打、101打点を記録した打力は「助っ人」として魅力は十分だ。

 今オフ、4番候補として獲得したロサリオ(前韓国ハンファ)とは2年目のオプション付きの大型契約を結んだものの、ポジションは一塁。王柏融の定位置は左翼で、仮にロザリオが19年も残留となっても助っ人2人の“共存”に支障はない。さらにメッセンジャーも来季中に国内FA権を取得する見込みで19年は日本人扱いとなり、外国人枠に空きもできる。「大王」へのマークを外すことなく、その背中を追いかけていく。

◆王柏融(ワン・ボーロン)1993年9月9日生まれ、台湾出身の24歳。中国文化大時代に三塁手から外野手に転向。14年の21UW杯で台湾代表の4番を務め優勝に貢献した。翌15年に台湾・ラミゴ入団。通算成績は260試合で打率・402、69本塁打、235打点、40盗塁。首位打者、最多安打、最高出塁率を各2度、本塁打王と打点王を各1度受賞し、今季台湾人選手でリーグ初の三冠王。現地では「柏融大王」の愛称で呼ばれる。11月のアジアCSに台湾代表で来日。外野手のベストナインに選ばれた。1メートル81、90キロ。右投げ左打ち。

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