広島 37年ぶり2連覇へM2 新設マツダスタで14日初胴上げだ

[ 2017年9月14日 05:30 ]

セ・リーグ   広島12―4DeNA ( 2017年9月13日    マツダ )

<広・D>初回、再び打席が回ってきた田中は中前適時打を放ち、カープファンの声援の中、一塁へ
Photo By スポニチ

 広島が13日、DeNAを12―4で下し、2位・阪神が巨人に敗れたため優勝へのマジックを2とした。初回に田中広輔内野手(28)が先頭打者本塁打に中前2点打で3打点。打者11人の猛攻で6点を奪い、6回にも打者10人で6点を奪った。両リーグ最多の40度目の逆転勝ち。

 14日の同戦に勝ち、阪神が巨人に敗れると37年ぶりの2連覇が決まり、09年に新設されたマツダスタジアムでは初の胴上げとなる。

 3万を超える観衆がお祭りムードに染まった。ついに優勝マジック2。お立ち台で3安打3打点の田中が「明日勝つ!」と宣言すれば、2安打3打点の安部も「覇気出して頑張ります!」と決めゼリフで真っ赤なスタンドを盛り上げた。

 電光石火の逆転劇だった。2点を先制された初回、1番の田中が左翼席へ7号ソロを放った。「左飛と思ったけど、うまく風に乗ってくれた」。昨年6月12日の楽天戦以来、自身5本目の先頭打者本塁打で火を付けた。さらに安部が同点打、岩本が勝ち越し打で続く。2点リードし、なおも2死満塁で再び打席に入ったのは田中だ。

 「(投手の)中村が内野安打でつないでくれたので何とか還したかった」と1イニング2安打となる中前2点打で3打点目を挙げた。この回、打者11人の猛攻で一挙6点を奪った。

 昨季も主力として25年ぶりのリーグ優勝に貢献した田中だが、今季はさらに期待度が上がった。緒方監督は開幕前に「タナキクマルの上位打線がウチの看板」と菊池、丸とともにリードオフマンの名前を出した。田中も昨オフに誓った「鉄人宣言」を守っている。「まだレギュラーではない」とし、「来年も全イニング出たい」と言った。体の負担の大きい遊撃手として、高橋慶彦、野村謙二郎という偉大なOBでもできなかった球団史上初の2年連続フルイニング出場まであと10試合とした。

 2点差に迫られた6回は無死一塁から一塁側に絶妙なセーフティーバントを決め、内野安打で出塁。打者10人で再び6得点の猛攻を呼び込んだ。2度の打者一巡で14安打12得点の大勝。前夜は1点止まりで連勝は9でストップしたが、緒方監督は「昨日の分も爆発した感じ」と怒濤(どとう)の攻めを喜んだ。

 14日も勝ち、阪神が巨人に敗れると、37年ぶりの2連覇が決まる。昨季のリーグ優勝は東京ドームでの決定だった。26年ぶり本拠地での胴上げ。前回91年は広島市民球場で、マツダスタジアムでは初めてのことだ。「みんな思っているし、自分も地元でやりたい意識が強い」と田中。誰もが思い描く悲願へ、指はもう掛かっている。

 ≪14日Vの条件≫広島が勝ち阪神が敗れたためマジックは2つ減って2に。14日に広島がDeNAに○、阪神が巨人に●だと広島の2年連続8度目の優勝が決まる。2リーグ制後、最も早い優勝決定日は90年巨人の9月8日。次いで16年広島の9月10日、03年阪神の9月15日となっており、14日胴上げなら3番目に早い日付での優勝となるがどうか。

続きを表示

この記事のフォト

2017年9月14日のニュース