阪神・高山 ミス挽回打 5回“サインミス”も直後に勝負強さ発揮

[ 2017年7月10日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神7―6巨人 ( 2017年7月9日    甲子園 )

<神・巨>5回1死二塁、高山は中前適時打を放つ。投手・山口俊
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 阪神・高山の勝負強さは並ではない。立ちこめた嫌な雰囲気をひと振りで払しょくした。

 「つなぐことだけを考えて、積極的に打ちに行きました。勝ち越すことが出来て良かったです」

 同点で迎えた5回。チームのミスを取り返した。先頭・福留が二塁打、中谷が死球で無死一、二塁。山口俊が初球を投じたタイミングで走者2人が同時にスタートを切ったが、高山は外角高めのボール球を悠然と見逃した。福留が飛び出してアウトとなり1死二塁に。好機はしぼんだはずだったが、ここから挽回した。

 直後の外角フォークに反応し、巧みに二遊間を破る中前への適時打。一時、勝ち越しとなる一打は、6月6日オリックス戦以来、出場22試合ぶりの打点&タイムリーとなった。

 昨季のセ・リーグ新人王。開幕前は「打率3割、20本塁打」を掲げただけに、現状の数字に満足いくわけもない。明大時代からのチームメートである坂本も、寮での高山の変化を認める。「本当に悔しそうにしている時がある。(実力は)こんなものじゃないはずなんでね。あんまり(悔しがる様子を)見たことないですよ」。旧友でも、見たことのない鬼気迫る表情。それこそ、覚悟の強さにほかならない。

 糸原、中谷とU―25の若虎が躍動した夜。高山も負けじと輝いた。(久林 幸平)

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2017年7月10日のニュース