【キヨシスタイル】大谷ベンチ入りで出番なしって…納得いかない!

[ 2017年6月27日 10:20 ]

ソフトバンク戦に備え福岡入りした大谷
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 納得いかない。日本ハムだ。左太腿肉離れで4月下旬から戦列を離れていた大谷翔平をリーグ戦再開の23日から復帰させながら、楽天との3連戦(札幌ドーム)で1試合も使わなかった。

 大谷は右足首の三角骨にできた骨棘(こっきょく)による炎症でWBCを不参加。開幕から打者一本で出場を続けて左太腿を痛めた。無理をして大事に至った流れを考えたら、今度こそ中途半端な形では復帰させられない。1軍に上げたということは少なくとも打つこと、走ることに関しては100%大丈夫になったんだろうと思っていた。

 ところが、スタメンはない。代打もない。使える場面がなかったわけじゃないよ。2戦目の1―1で迎えた延長10回裏、2死一、二塁だ。一打サヨナラ。復帰をアピールするには最高のシチュエーションだった。

 でも、ベンチが送り出した代打は矢野。大谷もヘルメットをかぶってベンチから出てきたけど、向かったのはネクストバッターズサークル。違うだろ、と思った。

 矢野は三振。直後の11回表に1点を奪われ、その裏の攻撃。1死から代打で出てきたのは大野だった。大谷を使わないまま1―2で負け。0―6で連敗した3戦目も3人の代打を送りながら大谷の出番はなかった。

 ファンなら誰しもスーパースターが1軍に戻ってくれば試合に出るもんだと思って期待する。負けても大谷が出れば納得する。ところが、出番が一度もないまま3試合待ちぼうけ。足は治ってないんじゃないかと疑いたくなるし、余計な勘ぐりもしたくなる。私も大谷ファンの一人なのです。

 大谷は日本球界の宝。そのプレーを日本で見られるのは今年が最後になるかもしれない。だからこそ、あやふやな扱いはしないでほしいんだ。打つだけで代走が必要な状態で1軍に戻したのだとしたら、もってのほか。ベンチに入れるならちゃんと使う。足が完治していないのなら、手術をするなり治療に専念させるべきだ。

 ベンチには入れるけど、試合には出さない。こんな状態が続いたら、異次元の二刀流が人寄せパンダになっちゃうよ。これ以上ファンをがっかりさせないでほしい。 (スポニチ本紙評論家・中畑 清)

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2017年6月27日のニュース