四国No・1剛腕、板野・森井 プロ12球団注目「夏は155キロを」

[ 2017年6月27日 09:40 ]

板野の森井
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 甲子園出場経験のない公立校に四国No・1の剛腕がいる。板野(徳島)の森井は今春の徳島大会1回戦・小松島戦で自己最速を更新する150キロをマーク。プロ12球団が視察する注目株へと急成長した。

 「夏は155キロを狙いたい。球速には、こだわっています」

 身長1メートル84、体重88キロと恵まれた体格で右スリークオーターから繰り出す直球は常時140キロ台を計測。池田の三塁手として1985年選抜4強入りした和田哲幸監督(50)は「球速はまだ伸びる。全然、完成していない」と発展途上を強調する。

 1年秋の時点で144キロを出したが、注目を浴びなかったのは昨年3月に右肘を手術し今春まで、ほとんど投げなかったことに起因する。その間、坂道ダッシュや階段ダッシュ、ウエートトレーニングの一種であるランジなどで下半身を徹底的に鍛えたことで、球に力強さが増した。

 徳島中央シニア時代に、広島、阪急で通算93勝を挙げた白石静生氏から指導を受けたことも幸運だった。「必要なものはすべて教えてもらいました。左足の踏み込み方。変化球の握り方。今でも生きています」と感謝する。同シニアの練習日は土、日曜日だったため、加茂名中ではバドミントン部に入り、平日はラケットを握った。「スマッシュが速いだけの選手でした」と振り返る一方で「肩甲骨の周りが少し柔らかくなった。球速アップに役立ったかも」と話す。

 最後の夏となる徳島大会の初戦の相手は城南(7月15日)に決まった。3年後のドラフト1位を目指し卒業後は社会人に進む予定。将来のプロ入りに向け「甲子園で150キロを出したら(周囲の)見る目も変わる。力以上のものが出せる場所だと思う」と未知なる大舞台への出場を思い描いた。

 ◆森井 絃斗(もりい・げんと) 1999年(平11)4月25日生まれ、徳島市出身の18歳。加茂名南小2年から野球を始め5年から投手。加茂名中では徳島中央シニアでプレー。板野では1年夏から背番号13でベンチ入りも最高成績は県大会2回戦。1メートル84、88キロ。右投げ右打ち。

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