球児 若手にゲキ!俺を超えろ 初のフリー打撃登板で貫禄33球

[ 2017年2月18日 05:30 ]

順調な調整ぶりに笑顔がこぼれる藤川
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 阪神・藤川が17日、フリー打撃に登板し、順調な調整ぶりをアピール。中継ぎとしてフル回転を期待される男は、自らを脅かす若手の台頭にも大きな期待を寄せた。

 「ブルペンではコントロール中心に練習して、(フリー登板では)打者の反応に対する自分のピッチングの仕方を練習したので。次のステップにいけると思う」

 言葉はいらない。球筋を見れば、状態の良さは明らかだ。糸原、大山の新人コンビに対し33球を投じて、安打性はわずか5本。指にかかった直球はファウルにするのがやっと。フォーク、スライダー、カーブも交えて、期待のホープたちに“プロの厳しさ”を教えた。

 金本監督は「(フリー打撃は)見ていない。球児はあとはコントロールだけ」とキャンプ中のブルペン投球を見て、仕上がり具合に太鼓判。香田投手コーチも「指にかかった時は打者を押し込んでいた」と全幅の信頼を口にした。

 阪神復帰1年目だった昨年は先発として開幕を迎えたが、今季はかつて躍動した中継ぎで“復肩”を期す。「リリーフで開幕から最後まで良いパフォーマンスを続けることが大事」。投手陣の柱としてシーズン完走を目指す一方で、目標とする数字について話題が及ぶと、プロ16年目のベテランは“俺を追い越せ”とばかりに岩崎、松田、石崎ら若手へ向けてハッパをかけた。

 「簡単なポジションもあるし、若い力が大事な所を投げるかもしれない。どんどん若い選手に頑張ってもらいたいというのが本音。(1シーズン)決まってる選手でやっていくのは年齢も考えればタフ。いざの時にどうなるかが不安。その時に監督が、いつでも(若手の中から)ピックアップできるように。勝つためにやっているので」

 全盛期の投球を取り戻す自信はある。だからこそ、そんな自分を超えていく新戦力が台頭すれば、チーム力は格段に上がる。リーグ優勝を目指すからこそ「世代交代」を望む“球児流”のエールだった。

 「これから試合もたくさん入ってくるので、疲れを取ってやっていきたい」。歓喜の秋だけを見据えて、藤川は腕を振っていく。  (遠藤 礼)

 ▼大山(16球のうち9スイングで安打性は4本) 大先輩に投げていただいたので感謝しないといけない。今まで見たことない、ホップするというか、すごい球でした。

 ▼ヤクルト・衣川スコアラー 球種がわかっているなかでファウルを取れていた。先発というより、1イニングでポンッと出てこられる方が怖いかもしれないですね。

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