平野が小久保監督へフォーク見せた WBC球で「大きく落ちる」

[ 2017年2月6日 05:55 ]

小久保監督にフォークを披露する平野
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 オリックスは5日、宮崎市の清武総合運動公園野球場でキャンプ第1クール最終日を迎え、平野佳寿投手(32)が視察に訪れた侍ジャパン・小久保裕紀監督(45)の前で78球を投げた。3月の第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)へ向けて5度の練習試合で抑え役を選定する方針を示され、勝負球フォークの精度向上を誓った。

 平野は小久保監督の視線を感じながら78球を投げた。ブルペン入りは5日間で3度目を数え、例年よりも急ピッチで調整。「若手の頃のような調整でやっています」。約1カ月後の1次ラウンド開幕へ向けて順調な仕上がりを見せつけた。

 20球程度を勝負球とするフォークボールに割いて感覚の確認に努めた。WBC公式球を使ったフォークの本格的な試投は初めて。「思っていた以上に変化する。落ちない時は落ちないけど、落ちる時は思った以上に大きく落ちる」と収穫と課題を得た。今後は打撃投手登板、実戦登板を経て今月23日からの強化合宿へと段階を踏む計算だ。

 小久保監督も納得の表情だった。投球後に約5分間、笑顔を交えて会話を交わした。「今まで一番声をかけてなかった選手なのでボールへの対応を含めて気になるところがあった」。注目される侍の守護神については「1人に固定せず臨機応変に」を基本方針に掲げた上で実際の起用は状態を最優先とした。1月24日の会見で名前を挙げた平野、松井裕に秋吉を加えた3人を候補に挙げ、「実戦5試合がある。そこである程度、その時の状態を見極められると思う。そうなれば自然と決まると思う」と見通しを明かした。

 通算127セーブは今回の侍投手陣では最多。131ホールドも日本ハム・宮西(232ホールド)に次ぎ、抜群の救援実績を誇るだけに「経験というところを一番期待しているので、しびれるゲームの終盤での登板を彼には託したい」と大きな期待を寄せられた。「オリックスでも“ここをやりたい”と思ったことはない。言われたところで力を出したい」。日の丸を背負っても身上に従い、腕を振るだけだ。 (桜井 克也)

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2017年2月6日のニュース