大谷に接触禁止!MLBが全30球団に発令 事前交渉の可能性根絶

[ 2017年2月6日 06:30 ]

昨年ホフマン氏(左】から指導を受けた大谷
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 接触NO!今オフにもポスティングシステムでメジャーに挑戦する日本ハムの大谷翔平投手(22)に関し、大リーグ機構(MLB)が全30球団にアリゾナキャンプ中の接触を禁止していることが4日(日本時間5日)、分かった。タンパリング(事前交渉)などの可能性を排除することが目的。右足首痛のため3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)不参加が決まり、シーズン開幕も微妙な大谷だが、メジャー球団は一定の「距離」を置いてマークを続ける。

 日本ハムのキャンプ地・ピオリアで「異変」が起きている。この日までの第1クールで「OHTANI」の視察に訪れたメジャー球団は、昨季世界一のカブス、レンジャーズ、ドジャースなど少なくとも7球団。レ軍はGM補佐が直々に足を運んだ。だが、誰も大谷に歩み寄ることなく、遠巻きに見ているだけ。理由は、大谷との接触を禁止する異例の通達が出されているからだ。

 発端は昨年11月に行われた侍ジャパン強化試合のメキシコ戦(東京ドーム)だった。試合前の練習中にドジャースの主砲ゴンザレスが球団グッズを詰め込んだバッグを大谷にプレゼントしたこと。周囲にはフロント陣もおり、記念撮影まで行った。メジャー移籍を表明すれば、大型契約での大争奪戦になることは確実だけに、この行為は他球団から問題視された。事態を重く見たMLBは1月下旬に全30球団に対し「春季キャンプで大谷と接触してはならない」と通達した。

 施設を日本ハムに貸しているパドレスも例外ではない。関係者によると、MLBからは「チームとして施設を貸すのはいいが、選手との個別のアクセスを禁ずる」とのお達しがあったという。アリゾナキャンプ1年目だった昨年はメジャー歴代2位の通算601セーブを誇るパ軍のトレバー・ホフマンGM特別補佐が現地を訪れ、グラウンドの中に入り、大谷に伝家の宝刀チェンジアップの握りまで教えた。パ軍では通算583本塁打のマーク・マグワイア氏がベンチコーチを務めており、栗山監督は先月初めには「マグワイアが来てくれたらうれしい」と電撃訪問を熱望していた。今回は他球団の目もあり、大物との「接触」は見られないだろう。

 大谷は右足首痛により、WBC不参加が決定。アリゾナキャンプ中には練習試合も組まれているが、打者としての出場のメドも立っておらず、「大谷詣」を予定していたメジャー球団にとっては、想定外の事態が続く。それでも昨季10勝&22本塁打でチームを日本一に導いた二刀流の評価は不変。異例の通達も大谷の注目度の高さを物語っている。

 ▼昨年11月の大谷とゴンザレスの接触 侍ジャパンとメキシコ代表との強化試合第1戦(東京ドーム)が行われた昨年11月10日の試合前練習中。試合には出場しないが、メキシコ代表の一員として来日したゴンザレス(ドジャース)が大谷に歩み寄った。メジャー通算308本塁打のスラッガーは握手の後、通訳を交えて話し込み、ツーショットで写真撮影。別れ際には、Tシャツなどのグッズが詰まったド軍ロゴ入りのドラムバッグをプレゼントした。

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