真中監督危機一髪?沖縄入り 1便前ならUターン「ツイてる」

[ 2017年1月31日 05:30 ]

危機一髪でほぼ定刻に那覇空港に到着した真中監督
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 ヤクルトは30日、真中満監督(46)、エースの小川泰弘投手(26)ら36人が東京から空路、キャンプ地の沖縄・那覇に入った。那覇空港では午後1時20分頃、航空自衛隊のF15戦闘機が故障するトラブルが発生し、滑走路が約1時間50分閉鎖。ヤクルトのチーム便と同じ日本航空(JAL)の前便が羽田空港に引き返すなど影響が出る中で、ほぼ定刻通りに到着した。「強運」を追い風に、2月1日にキャンプインする。

 午後4時4分。騒然とした那覇空港に、真中監督らが降り立った。定刻からわずか4分遅れ。先乗りしようとした度会博文球団広報が乗っていた同じJALの前便は羽田に引き返し、後便は当初の到着予定よりも1時間以上も遅れた。奇跡的に影響を受けなかったことを報道陣に問われた指揮官は笑顔でこう言った。

 「じゃあ、ツイてるだろう、かなり。無事に着いたのでよかった」

 午後1時5分。チーム便が羽田を飛び立ってから約15分後、那覇空港で異変は起きた。離陸しようとした航空自衛隊のF15戦闘機の前輪部分が故障し、タイヤが外れるトラブル。機体は動けず、直ちに滑走路が閉鎖された。撤去作業を終え、運用再開となったのは午後3時すぎのことだった。

 空港関係者も「パンクはたまにあるが(タイヤが)取れてしまうことはあまり聞いたことがない」という珍しい事態。この間、那覇空港は航空機が欠航や遅延となった利用客であふれかえった。一方、真中監督らが乗った機内は「前の飛行機が詰まっていて到着が遅れています」という機内放送があった程度。機内は正常で熟睡していた関係者も多く、エースの小川もドラフト1位・寺島(履正社)も「知らなかった」と声をそろえた。

 到着後のセレモニーも予定通りに行われた。真中監督はキャンプイン直前の心境を「以前は不安もあったが、今年はスッキリ、ワクワクした気持ち」と表現。昨秋のキャンプでは個々に明確な課題を持たせて練習漬けの日々を送らせた。「去年の秋から選手、一人一人を見て凄く期待ができる」という確かな手応えが「ワクワク」というキーワードを引き出した。

 キャンプでは、新戦力を見極めることが主題となる。新外国人と新人合わせて8投手を補強。今年は過去2年以上に、ブルペンへ足しげく通う機会が増えそうだ。WBCで昨年より6日遅れて開幕を迎えることもあり、「調整と言うより、鍛錬。個々のレベルアップを考えて取り組みたい」と厳しい練習を課す。

 勝負事に「運」はつきもの。午後5時の段階で40便が欠航。目的地変更や出発地への引き返しを含めると60便にも影響が及んだ。仮にチーム便の到着が翌日にずれ込めば、スケジュールの変更を余儀なくされていた可能性もある。キャンプ直前に起きた吉兆か。今季は広島ではなく、2年ぶりのV奪回を目指す真中ヤクルトが「神ってる」のかもしれない。(川手 達矢)

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