金本監督 満面笑み「初めての恋人。ゲットしました!」

[ 2016年11月26日 05:30 ]

阪神のユニホームに袖を通した糸井(右)と笑顔で話す金本監督
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 交渉解禁初日に速攻アタックした11日以来、2週間ぶりの再会。大願成就したことを証明するように「恋人」糸井の座る位置は金本監督の正面から真横へと変わった。縮まった距離が「阪神・糸井」となった証し。金本監督も喜びを隠さなかった。

 「うれしい限り。(FA交渉の席まで行き)初めて僕が獲りに行った選手。そういう意味では初めての恋人。ゲットしました!」

 超変革を掲げ臨んだ就任1年目は、多くの若手を起用するなど新たなチーム作りを感じさせたが、4位に終わった。育成と勝利を常に求める指揮官にとって、来季も05年以来のリーグ優勝が最大目標となる。そのチーム作りに不可欠だと判断した存在が、晴れて阪神の一員となり、確かな手応えを得たもようだ。

 「(チームが)変わっていく中で、躍動感のある選手というのは必要だと思っていた。これで少し勝ちに近づいたかなと思っています」

 指揮官自身も02年オフに広島から阪神にFA移籍し03年は中心選手として18年ぶりのリーグ優勝に貢献した。自身の経験を踏まえて人気球団の宿命である重圧を打破する心構えもアドバイスした。

 「慣れない環境でやるわけですから。自分のペースをしっかり守ることだと思う。俺は気を使ったからね。繊細だから。思うように野球をできなかったので(糸井は)糸井らしく自由に伸び伸び、いい意味で好きなように。そのままやってくれればいい」

 現時点で打順は白紙だが、守備位置は「中堅」を通達済み。打撃に関しては「普通にやれば残せる数字。当たり前と思っている」と、全試合先発出場しての打率3割を最低ラインとした。加えて、足にも改めて期待を寄せた。

 「走れる選手がいるとチームに勢いが出る。攻撃のバリエーションも増えたし。そういう(機動力)野球を僕もしたいんでね。(糸井の加入で)そういう野球をできるかなと。もう一回」

 目指す野球への大きなワンピースが加わった。あとは指揮官がチームを操るだけだ。
 (山本 浩之)

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