メジャー5球団GMに直撃!大谷は二刀流でやっていける?

[ 2016年11月26日 09:40 ]

投打で活躍する日本ハムの大谷
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 メジャーで二刀流は成立するのか――。今月7~10日にアリゾナ州スコッツデールで開催された大リーグのGM会議では、日本ハムの大谷が話題をさらった。今や米球界関係者で「OHTANI」の名前を知らない人はいないほどで、その市場価値は総額3億ドル(約340億円)とも言われる。早ければ来オフとも噂される大谷のメジャー移籍。スポニチ本紙は5人のGMに二刀流の実現性について聞いた。 (奥田秀樹通信員)

 米球界は以前から大谷の投手としての能力の高さには注目していたが、ここにきて打者としても評価されるようになってきた。GM会議に出席していた5人のGMに「メジャーで二刀流は成立するのか?」という質問をぶつけた。うち3人は「匿名」が条件。大谷に関しての発言に慎重になるのは、メジャー移籍が「近い将来」であることをうかがわせる。

 (1)ア・リーグ西地区球団の某GM 「バムガーナー(ジャイアンツ)やアリエッタ(カブス)がよく打つと言っても、しょせんは投手だと思って投げている。一方、大谷はチームの主力打者で、打者として警戒されながらあれだけ打った。リアルなプロの打者であり、あれだけの数字を残したのだから、その才能を生かさない方がどうかしている」

 大谷の才能を評価し、二刀流を奨励するGMがいる一方で、ケガを心配する消極派もいる。

 (2)ナ・リーグ東地区球団の某GM 「噂される彼との高額契約を考えると、ケガのリスクが高くなるようなことはさせにくい。二刀流の前例がほとんどないだけに、保険がどうなるかも気になる」

 大リーグ球団が選手と高額の長期契約を結ぶ時は、故障で長期間プレーできなくなることを想定し、保険をかける。掛け金は年俸の10%程度で、総額の50~80%がカバーされる。だが、時には保険会社がリスクが高いと判断して「NO」を出すケースもある。仮に大谷が野手をしている時に大きなケガをして投手として投げられなくなっても保険は下りるのか。言うまでもなく、元祖二刀流、ベーブ・ルースの時代には保険はなかった。

 名前を出すことを許可し、具体的な起用法について語ってくれたGMがいる。新しいアイデアを取り入れることにも積極的なフロントだ。

 (3)パイレーツのニール・ハンティントンGM 「大谷のような二刀流が米国に来た時、MLBがその才能をどう生かすのかは興味深い。もし、彼が先発投手でいくなら、DHがあるア・リーグがいい。ナ・リーグだと投げない時に右翼や一塁を守っても、送球で思い切り投げることがある。中4日のローテーションでは肩肘に疲労が残っており、リカバリー期間に目いっぱい投げるのはどうか。それを長期的に続ければ影響が出る。ア・リーグなら、登板間に2、3試合は野手で出られるのではないか」

 パイレーツはナ・リーグ所属なので、大谷獲得には興味がないのか。ハンティントンGMは、救援との二刀流なら可能との見解も示した。

 「ナ・リーグなら、リリーフをやれば、二刀流ができるかもしれない。今年のポストシーズンを見ても分かるように、MLBは今、優秀なリリーフ投手の価値がますます上がっている。これなら打撃と投球の両方の才能を生かせるかもしれない。実はうちは投手の打力が弱くて、そこが弱点。もし投手としての能力が一緒なら、より打てる投手をと考えるようになっている」

 今回のGM会議で分かったことは、ほとんどの球団が大谷の動向に注視しているということだ。

 (4)ドジャースのファーハン・ザイディGM 「大谷についてはノーコメント。ただ、二刀流選手の起用について言えば、先発投手なら登板間に1、2度は野手として使えるかもしれないが、絶対に毎日はプレーできない。それは体の負担が大きすぎる」

 (5)ア・リーグ東地区球団の某GM 「大谷は若いし、投手としても打者としても、もっと成長する。MLBでどういう起用法になるかは来る時にどんな選手になっているかによる。ただ、一野球人としては楽しみだ」

 大谷のメジャー移籍は早ければ17年オフ。1年後のFA市場は、ヤンキース、カブス、ドジャース、レッドソックス、アストロズなどのビッグマーケット球団が豊富な資金を携えて臨むと予想されている。3億ドル(約340億円)の争奪戦になっても驚きはない。

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