ついに6番降格のマートン 24打席ぶり安打も笑顔なく

[ 2015年4月23日 09:00 ]

<D・神>8回2死三塁、マートンは右前適時打を放つ

セ・リーグ 阪神4-7DeNA

(4月22日 横浜)
 決して本来の姿ではなかったが、ラスト1打席に光を見いだしたい。3―7で迎えた8回2死三塁。1ボール2ストライクと追い込まれながら、阪神・マートンが外角スライダーにしぶとく食らいついた。久々に響かせた快音は右前で弾むタイムリー。16日の中日戦(ナゴヤドーム)以来24打席ぶりのヒットだった。

 「1本打てたのは良かったね。また新たな気持ちでやっていく」

 ただ、試合後のマートンに笑顔はない。チームが敗れたこともさることながら、自身の打撃には、まだまだ、納得がいかないのだろう。

 前日21日のDeNA戦も5打数無安打3三振と精彩を欠いたが、この夜もどこか煮え切らなかった。2回の第1打席こそ良い当たりの右飛だったが、続く3回の第2打席は見逃し三振。4、5球目のさほど厳しいコースではない直球を見逃す内容で、福留の適時二塁打で逆転した押せ押せムードが一気にしぼんだ。

 先頭だった6回も空振り三振。特に、結果球は見逃せば完全にボールという抜け球だった。「一番大事なのはストライクを振ること。これからもシンプルにやっていきたい」。本人は改善策を口にしたが、打率は・207まで降下した。

 和田監督にとっても、マートンの不振は頭が痛い。「兆しが見えてこなかった」という理由で、福留と入れ替え6番で起用。2013年4月5日広島戦以来となる6番は、決して本意ではない。指揮官はなおも続けた。「(マートンに)つなげてもらわないと困る」。

 昨年は5番打者として、ゴメスの打撃をアシストしてきた。マートンの調子が上がらなければ、ゴメスも勝負してもらえなくなるだろう。チームの浮沈のカギを握る背番号9。そろそろ打ってくれないと、虎はいよいよ窮地に迷い込む。

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