横田 新庄ばり快走劇 阪神期待は今年も「しんたろう」

[ 2014年1月13日 10:41 ]

<阪神新人合同自主トレ>持久走で先輩選手や同期入団のチームメートを引き離し独走する横田

 今年の「しんたろう」も凄いゾ! 鳴尾浜球場の阪神新人合同自主トレ第1クール最終日となった12日、恒例の持久走(3000メートル)が行われ、ドラフト2位の横田慎太郎外野手(18=鹿児島実)が12分20秒のトップでゴールした。昨年、トップタイムをマークした藤浪晋太郎投手(19)に匹敵するスピードを披露した大器に平田勝男2軍監督(54)は、元阪神の新庄剛志氏(41)の姿を重ねて素質を絶賛した。

 12分20秒の“快走劇”に横田の輝かしい青写真が見えた。1周300メートルを合計10周する3000メートル走で、期待の大型外野手が力を見せつけた。

 「(同期入団の)周りの先輩にも1位でいけよと言われていた。周りの先輩は速いと聞いていたので、付いていこうと。落ち着いていこうと思って走ったら1位を獲れましたね」

 スタート直後に飛び出したドラフト6位の岩崎(国士舘大)、4年目・島本の後を追う形でペースを整えると、中盤以降はスピードを上げて、2人を一気に抜き去った。スタミナは最後まで尽きることなく2位・島本に13秒差をつけゴールイン。昨年、3500メートル走でトップ(13分56秒)だった藤浪も8位に終わり、横田の圧倒的なスピードが際立った。

 視察に訪れていた平田2軍監督は、“大物”の名を挙げて称賛した。

 「バネがある走りをしている。走る雰囲気は新庄が入って来たときに似ているね。新庄はバッティングもすごくて、短距離も長距離も速かった。横田はバッティングは柔らかいし、素質は感じるね」

 阪神の低迷期を支え、球界屈指の強肩と守備範囲でゴールデングラブ賞10回獲得するなど、類いまれな身体能力を誇った新庄氏。若手への厳しい指導で鬼軍曹と称される同監督も、上質なパフォーマンスを披露した18歳を、絶大なカリスマ性を誇ったスーパースターに重ね合わせた。

 春季キャンプは安芸スタートとなることが濃厚で、指揮を執る平田2軍監督は「あれだけの体力を見せてくれると鍛えがいがある。練習できないヤツじゃないと困る」と直接指導を心待ちにした。

 昨年12月8日に行われた体力測定では助走なしの垂直跳びで驚異の80センチを記録。チーム内でも最上位に位置する数字で、NBAの平均67センチも上回った。周囲を驚かせ続ける“横田伝説”第2弾が、この日の持久走での爆走だった。

 「(新庄氏と似ていると)言われるのはうれしいです。パフォーマンスとか、オールスターでホームスチールしたのとか、いろいろ凄いなと思います。あれぐらいチームの中心選手になれるように頑張っていきたい」

 最高の褒め言葉に表情を崩した18歳は早くも“新庄2世”襲名へ決意を新たにしていた。

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2014年1月13日のニュース