越智、難病から復活へ「来季は1軍のマウンドに」

[ 2012年12月1日 06:00 ]

契約を更改した巨人・越智

 右の中継ぎエース復活だ。巨人・越智大祐投手(29)が30日、東京・大手町の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1000万円ダウンの年俸6500万円でサイン。6月に受けた国指定の難病「黄色じん帯骨化症」の手術からの復活を目指す。

 「いろいろ考慮していただきました。今年は特殊な病気だった。来季は支えてくれた方やファンの方々に恩返しするためにも、1軍のマウンドに立ちたい」。ダウン更改でも笑顔だった。そうさせたのは再びマウンドに立つという来季への希望だ。体の異常を感じ、4月18日の中日戦(ナゴヤドーム)が最後のマウンド。わずか5試合で今季の1軍出場が終わった。検査で判明した難病の「黄色じん帯骨化症」。6月28日の手術から約5カ月が経過した。「8割くらいで投げられるようになってきている。急に足の感覚がよくなってきたので週3回くらいでブルペンにも入れるようになった」と現状を語った。

 再び戦いの場に戻ることは、ファンだけでなく同じ境遇の人々の希望にもなる。「沖縄あたりから1軍に合流できたらと考えている」。来年2月14日スタートの沖縄2次キャンプが越智の目標だ。

 ▽黄色じん帯骨化症 脊髄の後ろにある椎弓と呼ばれる部分を上下につなぐ黄色じん帯が、骨化して脊柱管が狭くなり、神経の圧迫症状が現れる病気。初期症状は主に下肢の脱力やしびれ。進行すると歩行が困難になり、日常生活に支障が生じる可能性もある。国の特定疾患に指定される難病で、原因は不明。発症年齢は20歳以降とされるが、40歳以上が一般的。球界では93年にオリックス・酒井勉、06年にオリックス・宮本大輔が発症している。

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2012年12月1日のニュース