離脱1カ月…斎藤ショック“思ったより重い”

[ 2011年5月10日 06:00 ]

診察を終え、合宿所に戻った斎藤

 斎藤ショック――。8日のソフトバンク戦(札幌ドーム)で左脇腹痛を訴え、緊急降板した日本ハム・斎藤佑樹投手(22)が9日、札幌市内の病院で精密検査を受けた。診断は「左内腹斜筋の筋挫傷」で、全治2~3週間。1軍復帰までは1カ月前後とみられ、この日出場選手登録を抹消された。今後は1週間のノースローを経て今月下旬にブルペン投球、2軍戦に登板する予定だ。自身初ともいえる大きな故障&長期離脱。斎藤は6月の交流戦期間中の復帰を目指してリハビリを進める。

 斎藤は伏し目がちに、新千歳空港の出発ロビーに現れた。10日からの楽天戦(Kスタ宮城)のために仙台へ移動。意気揚々と機内に乗り込むナインとは明らかに違う足取りが、ショックの大きさを物語っていた。

 「痛みはきのうと変わらないけど…」。普段の爽やかなスマイルはない。報道陣から「思ったより(症状は)重い?」と問われると「そうですね…」と静かに答え、「投げる動作をした時に痛みが出る。焦っても仕方ないので今はしっかり休みたい」と続けた。

 この日、札幌市内の病院でMRI(磁気共鳴画像装置)検査を受けたが、結果は予想以上に深刻だった。福島芳宏チーフトレーナーは「肉離れではなく筋挫傷。ただ、思ったより軽度ではないので登板を一度飛ばす、では厳しいかもしれません」と説明。今後は「仙台には(チームに)同行させるけど、その後は分からない。まずは患部に負担のかからない動きをやっていく」とした。チームを離れてのリハビリ。高校、大学を通じて大きな故障がなかっただけに、復帰までの長い時間を考えた斎藤のショックは大きかったに違いない。

 「早く戻りたい気持ちはあります。トレーナーと相談して今やれることをやるしかない」。野球人生初ともいえる大きな故障を、一日も早く乗り越えたい。約1カ月後、これまで通りサンデー登板なら復帰は6月12日の横浜戦(札幌ドーム)が有力。5月17日からの交流戦(6月19日まで)で、セ・リーグのファンの前でも雄姿を――。斎藤は強い気持ちとともにリハビリに取り組む。

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