戦力外通告、合同トライアウトも延期で調整

[ 2011年5月10日 06:00 ]

 労働組合・日本プロ野球選手会(会長=阪神・新井貴浩内野手)と日本プロ野球組織(NPB)・12球団は9日、甲子園の阪神施設で事務折衝を行い、東日本大震災で公式戦終了が約2週間延びたことを受け、各種日程を調整した。

 戦力外通告の時期は10月1日開始の第1次通告を約10日間延期。退団選手を対象とした12球団合同トライアウトも11月下旬、12月上旬の2度開催に延期する。秋季教育リーグ・フェニックスリーグ(宮崎)の開幕も10月初旬から1週間程度延期する方針を確認。ウエスタン・リーグが9月15日、イースタン・リーグが同25日に全日程を終えるために生じる最大約3週間の試合空白期間に非公式試合を組み込む方針で合意した。

 アジアシリーズは日本シリーズ勝者を派遣する方針をあらためて確認。いずれの日程も16日の実行委員会で審議する。また、被災地支援については交流戦期間中に避難所訪問やボールの寄贈などを行うプランを温めている。

 ≪「夢の向こうに」新方式を模索≫選手会の松原徹事務局長が「これからが会長の本当の仕事」と話したのはFA制改革とプロ・アマ交流。現行FA制は2年間の施行期間が昨年で終えたが、年金問題で審議が先送りとなっている。選手会はマイナーFA導入や補償問題などで提案を行っており、新井会長は「論点整理を行った」、松原局長は「まずは少ない人数で審議に入りたい」と小部会を設ける構え。また高校生対象のシンポジウム「夢の向こうに」は今オフで全47都道府県での開催を終えるため、新たな方式を模索している。

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2011年5月10日のニュース