イチロー フィギンズとの最強1、2番コンビ今年こそ!

[ 2011年3月11日 06:00 ]

<ドジャース・マリナーズ>初回、イチローは一ゴロ失で出塁後、次打者フィギンズの安打で三塁へ滑り込む

オープン戦 マリナーズ9―4ドジャース

(3月9日 グレンデール)
 マリナーズのイチロー外野手(37)が9日(日本時間10日)のドジャース戦で、2番打者のチョーン・フィギンズ内野手(33)と息の合ったコンビネーションをみせた。3回にはノーサインでのランエンドヒットも成功させた。昨季は「バットマン&ロビン」として30球団屈指と言われながら機能しなかった1、2番コンビ。対話重視で熟成させ「バットマン・リターンズ」を狙う。
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 イチローが4試合連続安打となる中前打で3回に出塁。1ボール1ストライクで背番号51が盗塁を仕掛けると、フィギンズのバットは迷わず動いた。「真ん中に近いコースだったので振った。もう少し内角か外角に来ていたら見逃して、イチローを走らせていたと思う」という打球は一、二塁間を破り、イチローは悠々と三塁へ到達した。

 ノーサインのランエンドヒット。昨年なら見送って単独スチールとするケースから、臨機応変の機動性が生まれた。2年目の進化にフィギンズは「今年の俺らコンビは危険だぜ。何をやるか分からない。その見えない不安で相手を惑わせるさ」と不敵に笑った。

 宿敵エンゼルスで不動の1番だったフィギンズが加入した昨季。そのエ軍のマイク・ソーシア監督をして「30球団で一番やっかいな1、2番」と言わしめた。開幕前には「イチローがバットマンなら、俺は相棒のロビンさ」と意気込んだフィギンズだが、不慣れな2番に苦しみ、コンビは機能しなかった。チーム総得点は1つ上のオリオールズに100点差で、リーグ最下位の513得点に沈んだ。

 今キャンプは1、2番で腹を割り意見をぶつけ合った。イチローは「この投手はクイックが速いから、スタートを切っても打って構わない。モーションが遅い投手は2、3球待ってほしい」と細かく注文。フィギンズも耳を傾け「去年は球を見極めて出塁しようと1番打者を演じてしまった。今年はイチローが走っても甘い球は打つ」と意識改革。イチローが一塁失策で出塁した初回にも安打で一、三塁とし、暴投の間に先制点を挙げた。

 オープン戦初戦の2月27日には「そこに2番がちゃんといる。もうそれで僕は十分」と信頼を口にしたイチロー。屈辱の1年を乗り越え「バットマン・リターンズ」は荒稼ぎの予感だ。

 ▽昨季のイチローとフィギンズ イチローはフィギンズの加入を「放っておいても大丈夫。そういうチーム(機動力重視のエンゼルス)でやってきているし、1番を打っていたのでその気持ちをよく知ってますから」と大歓迎したが、フィギンズが慣れない打順で自己ワーストの打率・259と大不振。出塁率は前年の・395から・340と5分以上下げ、1番のイチローが孤立した。08年まで入団から8年連続100得点以上だったイチローは、自己ワーストの74得点に終わった。

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2011年3月11日のニュース