王会長「どんどん話が大きくなってあぜんとすることもあった」

[ 2010年3月16日 08:10 ]

「王貞治ベースボールミュージアム」の開館を発表、記者会見するソフトバンクの王会長

 「世界の本塁打王、王貞治」の偉大な足跡を将来に語り継ぐ。プロ野球ソフトバンクの本拠地ヤフードーム内に「王貞治ベースボールミュージアム」が新設される。本社創業30周年記念の一環として行う孫正義オーナー肝いりの事業で、7月3日の開館に向けて準備が進んでいる。

 2008年に監督を退任した王氏に関し、これまで企画展などは開催されたが常設の記念館は初めて。ダイエーやソフトバンク時代に加え、巨人時代のゆかりの品々も集められる予定で、孫オーナーは「(王氏の)最終コーナーを引き受けたわれわれがお役目を受けるのは責任」と意気込む。
 ヤフードームの外野席後方の2150平方メートルのスペースが予定地。生家の中華料理店など昭和の町並みが当時の看板などで細部まで再現されるほか、専用シアターではハンク・アーロンの当時の米大リーグ本塁打記録を超える通算756号達成の瞬間を臨場感たっぷりに味わえる。また人工芝を敷いたエリアでは「プロ投手の球速」を打席に立って体感できる。携帯電話「iPhone(アイフォーン)」の活用も検討中だ。王氏は「どんどん話が大きくなって、あぜんとすることもあった」と明かした。
 監督時代から「前に進むしかない」が口癖で記念品などに執着がなかったが、今回のプロジェクトは「足跡を、未来を担う子どもたちにつなげてくれてうれしい」と素直に喜ぶ。ソフトバンク時代の背番号でもある「89(野球)」の魅力があふれた記念館となりそうだ。

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2010年3月16日のニュース