438本塁打・314盗塁のドーソン氏が殿堂入り

[ 2010年1月8日 06:00 ]

 今年の米国野球殿堂入り選手が6日、発表され、走攻守に優れた外野手として活躍したアンドレ・ドーソン氏(55)が選ばれた。大リーグで10年以上プレーし、引退後5年以上経過した選手が対象。全米野球記者協会(BBWAA)在籍10年以上の記者投票で決まり、投票数(今年は539)の75%(同405)獲得が条件。ドーソン氏は資格取得9年目で420票、77・9%を得た。

 通算438本塁打、314盗塁。バリー・ボンズ、ウィリー・メイズと並び史上3人しかいない400本塁打・300盗塁を達成しているドーソン氏は吉報に「これまで忍耐強く待っていたかいがあった。(殿堂入りの)電話を受けた時の誇らしい思いは説明できない」と声をはずませた。
 天然芝球場でのプレーを望み、エクスポズからカブスにFA移籍した86年。当時は各球団のオーナーが年俸高騰を避け、FA選手と契約しないよう申し合わせていたが、カ軍側が好きな数字を入れられるよう金額部分を白紙にした契約書を用意して交渉。「金の問題じゃなかった。もう一度、野球を楽しんでプレーしたかったんだ」。翌87年にチームは地区最下位ながら49本塁打、137打点でナ・リーグMVPを獲得。「ホーク(鷹)」の愛称で親しまれた好漢が再び“プライスレス”な喜びを手にした。

 <マグワイア氏は落選>通算287勝のブライレベン氏は5票及ばず「願わくば次の年は私であってほしい」と落胆を隠さなかった。資格取得初年度の名二塁手アロマー氏は8票差で落選。同時に2人が10票以内の不足で選出されなかったのは初めてだ。また、通算583本塁打のマグワイア氏は薬物使用疑惑を晴らしておらず、昨年の118票をやや上回る128票で落選。DH専任の選手として初選出を目指していたE・マルティネス氏(元マリナーズ)は、195票にとどまった。

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2010年1月8日のニュース