「ピッチャー・イチロー」今度こそ松井秀斬る!

[ 2010年1月8日 06:00 ]

<イチロー自主トレ>マリナーズ・イチローは自主トレを公開し新年早々豪快な打撃を披露する

 ライバル意識全開の熱い火花が飛びかった!マリナーズのイチロー外野手(36)が7日、スカイマークスタジアムで自主トレを公開。同じア・リーグ西地区のエンゼルスに移籍した松井秀喜外野手(35)に、投手として対戦することを熱望した。2人が日本時代の96年球宴では幻に終わった対戦。今季はメジャーの大舞台で実現する可能性が出てきた。一方、松井も投手ゴジラとして打者イチローに“逆挑戦状”を叩きつけた。

 同地区のライバル叩きへの秘策?が、イチローの口から飛び出した。最近6年間で5度地区優勝を果たした宿敵エンゼルスに4番候補として入団した松井を、投手として抑えにかかるプランだ。
 「同じ地区で戦うことになって“イチローVS松井”みたいなことがどうしても言われるけど、直接やり合うわけではないのでね。でも96年にそのチャンスがあって、今度は米国で同じ地区。本当に“イチローVS松井”ってなるように、ちゃんとブルペンで仕上げていきたいと思います」
 オリックス時代の96年球宴第2戦。松井(当時巨人)の打席でイチローは投手に起用されたが、松井に代打が送られて対決は幻に終わった。あれから14年が過ぎ、米西海岸で今季実現するかもしれない。「ワカマツ監督にも先ほど、テキストメッセージ(携帯メール)を送った。許可を取ってからブルペンに入ろうと。96年は邪魔が入ったので今度こそは達成したい。その時に初めてイチローVS松井っていうことが達成されるんじゃないかと思ってますけど」。今季マリナーズ―エンゼルス戦は19試合(昨季のヤンキース―マリナーズ戦は10試合)。2人が初めて同地区に所属したことで可能性は高まった。
 延長戦に制限がないメジャーでは、野手が投手を務めることは珍しくない。実際に08年、15回までもつれた7月6日タイガース戦で当時のリグルマン監督に直訴したが、この時は故障のリスクを考慮されて控え捕手が登板。昨オフには自主トレ中にブルペンで約50球の力のこもった投げ込みを敢行し、球数制限のあるWBCでの不測の事態に備えた。昨季終了直後にも今後の目標として「いつかメジャーのマウンドに立つことでしょう。(高校時代は投手で)もともと投げることに自信を持っていたから、今でもキャッチボールの相手がミットを持っていると血が騒ぐ」と意欲。松井のエ軍入りで一段と注目が高まり、さらに燃えないわけがない。
 この日の神戸市内は最低気温1度。日中もみぞれが舞う寒さの中、約100メートルの遠投を披露するなど、肩はもう完全に仕上がっている様子だ。もちろん、バットでもフリー打撃で128スイング中40本の柵越えを放つなどすこぶる順調。同地区の日本人スター対決を、あらゆる形で盛り上げる。
 <ランディ引退に神妙「残念ですね」>イチローは引退表明したランディ・ジョンソンについても言及。マ軍入りした時に背番号51を継承。01年球宴では当時ダイヤモンドバックスの左腕と対戦して初回に一塁内野安打の球宴初安打も記録した縁もあるだけに「どうしてもランディ・ジョンソンのイメージでシアトルのファンは51番を見ていたと思うし、その番号が良い番号でありたいという思いが強かった。そういう意識をする存在だったので。残念ですね」と神妙な面持ちで語った。

続きを表示

2010年1月8日のニュース