MLBから“日米ワールドシリーズ”提案された

[ 2010年1月8日 06:00 ]

米大リーグ機構幹部との会談について語るプロ野球の加藤良三コミッショナー

 大リーグ機構(MLB)幹部と初の“日米首脳会談”を終えた加藤良三コミッショナー(68)が7日、成田着の航空機で帰国した。会談ではMLBのセリグ・コミッショナーから日米王者で争う「グローバル・ワールドシリーズ」の開催を提案され、実現へ向けて検討を始めることになったと明かした。

 セリグ・コミッショナーからは「野球の国際化の観点から、日米のワールドシリーズを真剣に追求したい。夢でなく、現実の課題として取り組んでいきたい」として、2012年までの任期中に実現させたい意向を示したという。加藤コミッショナーにとっても就任時から究極の目標として掲げるプランで「驚いたのはセリグさんがやるべきだと言われたこと。熱意を示され、心強く感じた。方向性を持って検討していく」と説明した。
 日程や選手会の了承など、実現への道は容易でないが「課題を1つ1つ処理していきたい」。19日の実行委員会には委員長の加藤コミッショナーが報告する。7月の日本のオールスター戦にはMLB幹部を招待して会談する予定。日本球界の命題である大リーグとの「世界一決定戦」が実現へ動きだした。

 <新井選手会会長は慎重「趣旨には賛同できる」>加藤コミッショナーがセリグ・コミッショナーから開催を提案された「グローバル・ワールドシリーズ」について、プロ野球選手会会長の阪神・新井は慎重にコメントするにとどまった。言葉を選びながら「趣旨には賛同できる部分があります。正式に開催されるとなると、いろんなハードルがあるんじゃないですか」と話した。
 <日本のアマ選手獲得に行動規範設ける>加藤コミッショナーは、日本のアマチュア選手獲得について大リーグのスカウトに行動規範を設けることを提案。MLB首脳から賛同を得たことも明らかにした。さらに日米のスター選手が一緒にテレビCMに出演するなどして、乳がんなどの病気や国際問題の撲滅を訴えるという協力態勢についても意見交換。「五輪での復活のためにも必要。早速検討することにした」と話した。

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2010年1月8日のニュース