菊池獲りへ…“本命”ド軍の球団幹部が緊急来日

[ 2009年10月19日 12:01 ]

本紙記者の直撃に笑顔で答えるローガン・ホワイト・ドジャースGM補佐

 花巻東の菊池雄星投手(18)は19日から2日間の日程で、メジャー8球団と面談を行う。その先陣を切るドジャースは18日、スカウト部門のトップであるローガン・ホワイトGM補佐(47)が緊急来日。本紙の取材に応じ、155キロ左腕獲得への熱意を語った。2年前から密着マークを続けてきたド軍には菊池も好印象を抱いており、メジャーを選択した場合の本命とみられる。

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 メジャー8球団のトップを切って面談に臨むドジャースが、大物幹部を花巻に送り込む。2年連続地区優勝を果たしたチームはリーグ優勝決定シリーズの真っ最中だが、ホワイトGM補佐は、菊池への最後のアピールの機会となる「30分間」のために急きょ来日した。
 「今はチームの重要な時期だが、スカウト部門のトップである私にとっては、素晴らしい左腕を獲得することが最優先事項」。同GM補佐は3月に茨城での練習試合を視察。その将来性にほれ込み「自分の目で見てどうしても獲得すべき投手だと確信した。われわれの経験豊かな育成の下、しっかり体をつくり上げていけば、将来エース級になれる素材」と語った。
 ド軍は過去6年間で4度のプレーオフ進出を果たしているが、その基盤をつくったのが同氏で、選手の能力を見抜く力は米球界関係者の間でも一目置かれている。アマチュア選手獲得に関しては実質的なトップで、今回の“直接出馬”はド軍の本気度の表れといえる。
 一方、菊池もド軍には好印象を抱いている。メジャー挑戦の理由の1つとして「僕の試合のたびに足を運んでくれた人(スカウト)の期待に応えたい」と話しているが、ド軍の小島圭市日本担当スカウト(41)は高校1年時からその才能に注目し、試合だけでなく、練習にも頻繁に足を運んできた。元巨人の投手で、レンジャーズのマイナーでもプレー経験がある同氏には菊池側も信頼を寄せている。
 菊池は9月8日付の本紙のインタビューに「行きたいのはメジャー。筋書きのある人生は歩きたくない」とメジャーが第1希望であることを明かした。17日に国内12球団との面談を終えたが、メジャーへの思いは今も変わっていない。ド軍は菊池側が重視する育成面でもトップクラスの評価を受けており、進路先に米国を選択した場合の本命とみられる。
 「われわれは、彼の名前のごとく“世界の星”として輝いてほしいという期待を裏切らないように最高のサポート態勢で受け入れます」とホワイトGM補佐。大物投入で菊池のハートをつかむことができるのか。本気のド軍に注目が集まる。

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2009年10月19日のニュース