ヤ!ヤ!ヤ!日本一見えた?3連続サヨナラ勝ち

[ 2009年6月22日 06:00 ]

<ヤ・西>サヨナラ勝ちにベンチを飛び出す歓喜のヤクルトナイン

 【ヤクルト6―5西武】まさかの結末でも、飛び出す準備はできていた。同点で迎えた9回1死満塁。ヤクルト・福地の打球を西武の一塁・中村が本塁へ悪送球し、三塁走者の代走・川本がサヨナラのホームを踏んだ。球団では95年以来14年ぶりの3試合連続サヨナラ勝ち。一塁側ベンチはあっという間に空っぽになった。

 「送球を見ながら走っていたので、ベースを踏んだらうれしくて。(気が付いたら)ライトにいました」。福地は外野で仲間から水とヤクルト製品「ミルージュ」を浴びせられ、甘い香りと勝利の余韻を漂わせた。
 プロ野球12度目の3試合連続サヨナラ勝ちは、両軍合わせて3度の同点を経たシーソーゲームの末だった。淡口打撃コーチは打線について「みんなあきらめない。2死からでも走者に出ようとする意識が高い」と話す。不振だった新大砲・デントナがここ4試合で20打数8安打11打点と爆発。今季10試合目の先発出場だった武内が初の4安打をマークするなど、厚みを増した選手層が総力戦で力を発揮している。
 投手陣も先発・石川が3発を浴びながらも7回4失点の粘投。守護神・林昌勇は1点リードの9回に2死一塁から代打・上本に右翼線同点二塁打を浴びたが、その後の2死満塁のピンチは中島を149キロの直球で二ゴロに仕留め、最少失点で切り抜けた。
 チームは07年以来の7連勝を飾り、首位・巨人に5月5日以来の2ゲーム差に迫った。26日のリーグ戦再開時はいきなり巨人と首位攻防3連戦(東京ドーム)に臨む。過去に3試合連続サヨナラ勝ちを記録した78年と95年はいずれも日本一に輝いている。高田監督は「欲が出て、きょう(21日)は何としても勝ちたかった。チームに勢いがつく勝ち方だった」と手応えをにじませていた。

 ▼データ ヤクルトが3試合連続サヨナラ勝ち。サヨナラ勝利を3試合続けたのは08年阪神以来12度目のプロ野球タイ記録。ヤクルトは95年以来14年ぶり3度目となり、阪神の4度に次いで多くなった。今季のヤクルトは1点差試合に12勝4敗(勝率・750)。昨年は13勝25敗(・342)と1点差試合に大きく負け越したが、今季は競り合いを確実にものにしている。

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2009年6月22日のニュース