斎藤“ゴジラ斬り”でヤ軍戦初セーブ!

[ 2009年4月28日 06:00 ]

<ヤンキース・レッドソックス>9回に登板しヤンキース打線を抑え、雄叫びを上げる斎藤隆

 【レッドソックス4―1ヤンキース】レッドソックスの斎藤隆投手(39)が26日(日本時間27日)“ゴジラ斬り”でヤンキース戦初セーブ(今季2セーブ目)を挙げた。3点リードの9回から登板し、1回を1安打無失点。日本では13本塁打を献上した“天敵”松井秀喜外野手(34)と7年ぶりに対決し、スライダーの残像を利用し直球で三飛に抑えた。チームは宿敵ヤ軍をスイープ(同一カード全勝)し、06年以来の10連勝を飾った。

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 決め球はスライダー。それは7年前と変わっていない。02年9月17日以来、2413日ぶりの対決。斎藤はそのイメージを逆に利用した。カウント2―3からの8球目。そこまで7球中5球を投じた直球で勝負し、三飛に仕留めた。「状況、点差を考えて、(スライダーの選択肢は)なくはないですけど、大方相手が待っているボールだから」と説明した。
 ユニホームはお互いに変わったが、打席には横浜時代に苦手とした背番号55がいる。日本時代の対戦成績は打率・320で、13本塁打は松井に最も本塁打を献上している投手。96年には許した安打7本すべてが本塁打だった。「できるだけ意識しないようにと思ったが、本当にいい打者」。2球目には外角を狙った直球が体に当たりそうになるなど、緊張していた。
 活路を見いだしたのは「自分が思う以上に要求してくれた」と話し、全21球中17球を投じた直球だった。松井が「あまり変わっていない。ストレートとスライダーで攻めてくる」と語ったように、日本時代から追い込んでからは低めのスライダーで空振りにとるのが1つの形だ。2―2からの6球目、ボールから外角ストライクに入る“バックドア”スライダーはすっぽ抜けたが、松井の頭に「やはり決め球はスライダー」と印象づけるには十分だった。変化球の残像をうまく利用し松井が「球は走っていたし、差し込まれた」という結果につなげた。
 日本時代の相性について「知らなかった」と言うバリテックは「斎藤はパワーで押す投手にもなれるし、変化球投手にもなれる。日によって相手のイメージを変えられる」と評した。スライダー、カーブの割合はここ3試合で57%→32%→24%。瞬時に斎藤の調子を察知し良さを導き出した。
 連投で休養日だった守護神パペルボンの代役を見事に果たし、ヤ軍戦初セーブ。「どんな場面でも準備してしっかりマウンドに上がりたい」。チームの10連勝に貢献し、表情は自信に満ちあふれていた。

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2009年4月28日のニュース