存在光る恐怖の9番金子“春の珍事”はまだまだ続く!?

[ 2009年4月28日 07:28 ]

 パ・リーグで唯一、チーム打率が3割を超える日本ハム。ここまでは貧打の印象を覆しているが、中でも9番に座る生え抜きのベテラン、金子誠の存在が光る。一度も打率3割以上をマークしたことがなく、昨季は打率2割1分6厘と低迷しただけに、本人は「春の珍事」と謙遜するが、開幕から好調を維持し、30安打、打率4割4分1厘はローズ(オリックス)と並んでリーグトップ。相手チームにとっては脅威となっている。

 15日のオリックス戦では、試合を決める一打で7試合連続二塁打のプロ野球記録をマーク。19試合で12二塁打と、早くも昨季の16本に迫る勢いだ。狙って打てるものではなく「ライナー性の打球が飛べば、二塁打は増えると思うけど」と不思議がるが、梨田監督は「下半身が粘れているし、引っ張らない」と分析する。
 1996年の新人王も、ことしでプロ16年目。11月で34歳になる。股関節や腰の痛みを抱えてのプレーで、今季巨人から加入した二岡や、陽仲寿との遊撃手争いについては「競争意識はない。自分の体と戦っているだけ」。中堅から右方向を意識した打撃練習や、フォームの微調整など、試行錯誤の中で黙々とバットを振る姿が印象的だ。
 今季、何度目かの「春の珍事」という言葉を口にした後に「北海道の桜はまだ咲いてないでしょ」と付け加えた。札幌の開花予想は5月2日。珍事で終わらないことを、証明できるか。

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2009年4月28日のニュース