大嶺 新球チェンジアップで今季1勝!

[ 2009年4月27日 06:00 ]

<西・ロ>7回2失点の粘投で今季初勝利の大嶺祐太

 【ロッテ11―5西武】“新球”チェンジアップが剛腕を変身させた。ロッテの大嶺が7回7安打2失点の粘投で今季初勝利。2年前のプロ初登板で大炎上した西武ドームで昨季の王者に進化を見せつけた。

 「あの時のことが頭をよぎった。去年まではピンチで弱気になっていたけど、自信があるから慌てなかった」。プロ初登板の07年4月30日の西武戦。大嶺は4回0/3を5失点でKOされた。この日も初回に自らの失策と死球などで1死満塁のピンチを招いた。変化球に精度を欠いていた昨年までなら直球一辺倒になる場面。しかし、G・G・佐藤への初球はチェンジアップ。カウント1―1からもチェンジアップでファウルを奪うと、最後は外角直球で遊ゴロ併殺に打ち取った。奪った5つの三振も直球は1つだけ。チェンジアップ、スライダーで2つずつ仕留めた。145キロ以上もわずか2球。MAX151キロの肩書でプロ入りした姿とは別人だった。
 昨季の秋季練習でチェンジアップの握りを変えた。1年目から持ち球としていたが、バレンタイン監督から直接指導を受けてシンカー気味に落ちる“新球”を習得。自信ある変化球を身に付けたことで直球が生き、投球の幅が広がった。バレンタイン監督も「チェンジアップのコントロールが良く、投球に磨きがかかった」と成長に目を細める。1月に宮崎で行ったソフトバンク・和田との自主トレも大嶺を成長させた。体幹とバランス感覚の強化のため、下半身を徹底的に鍛えた。走者を背負っても「“あんなに練習したんだから”という自信がある」と精神的な余裕が生まれた。
 チームは連勝で3カードぶりの勝ち越し。同学年の楽天・田中を「いずれは追い越したい」と語る右腕がライバルに一歩近づいた。

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2009年4月27日のニュース