深夜のラッキーサヨナラ!フィリーズあと2勝

[ 2008年10月27日 06:00 ]

<フィリーズ・レイズ>サヨナラ勝ちで喜ぶフィリーズの選手たち

 【フィリーズ5-4レイズ】フィリーズが25日(日本時間26日)レイズとのワールドシリーズ第3戦で劇的なサヨナラ勝ちを収め、対戦成績を2勝1敗とした。降雨のため開始が1時間31分遅れ、シリーズ史上最も遅い午後10時6分のプレーボール。日付をまたいだ午前1時47分、ルイスの三塁内野安打で深夜の激戦に終止符を打った。これでフ軍は28年ぶり2度目の世界一にあと2勝と迫った。

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 最後の最後に長いトンネルを抜けた。4―4の9回無死満塁。ルイスの三塁線への当たり損ねのゴロは、今シリーズ3試合目、得点圏で43打席目のチーム初適時打になった。午前1時47分。ふだんなら静まり返っているはずのフィラデルフィアに絶叫が響いた。ほとんどのファンは最後まで席を立たなかった。
 「外野フライを打つか内野の頭を越すことを考えた。でもあれで十分。あの当たりなら点が取れると思ったからね」
 最大3点あったリードを8回に失策がらみで追いつかれたが、9回に好機が巡ってきた。先頭ブルントレットの死球と相手のミスなどで無死満塁。レ軍は内野手5人シフトで抵抗したが、打球に勢いがなかったことが幸いし、シリーズ史上初の内野安打によるサヨナラ勝ちが実現した。
 「最後にウチにツキが来た。時には内容よりラッキーだけでいいこともある」とマニエル監督。不振にあえいでいた主砲にも待望の一発が出た。日付が変わった直後の6回、3番アットリーに続き、この2試合で9打数無安打と不振だった2冠王ハワードが今ポストシーズン52打席目の初アーチ。シリーズ史上14度目の2者連続本塁打を達成した。
 同じく今シリーズ無安打だった1番ロリンズも2安打。移動日だった前日、打順組み替えの可能性を問う質問が集中した。それでも指揮官は「いい選手は結果が出なくても、必ず突破口を自分で見つける」と意に介さなかった。最後まで選手の力を信じる“赤鬼流”を貫いた。
 試合開始を1時間半も待たされた選手の疲労はピーク。激闘を終えたロリンズは「僕にはまだ10、11時という感じ。ただし西海岸のね」といたずらっぽく笑った。マニエル監督は「ファンの応援が大きかった」と感謝し「どちらが勝ってもおかしくない試合が続くが、必ず明日も勝つ」と誓った。サヨナラの勢いのまま、一気に王手をかける。

 ≪田口 3戦連続出番なし≫フィリーズのの田口は、3戦連続で出番がなかった。延長戦に突入すれば出場機会が巡ってくる可能性はあったが、チームの勝利に笑顔。9回にレイズが内野5人制をとったことには「(小学校でやった)10人制ソフトボールではありました」と笑わせたあと「向こうはいろんな作戦を持っている。見ていて、僕も勉強にはなりました」と話していた。

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2008年10月27日のニュース